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(仮)悠久の物語  作者: 森永 楽太郎
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プロローグ

まだまだ拙い文章で読みづらいと感じるところも多々あると思いますが気楽に読んでいただければ幸いです

昔々 創世期と呼ばれていた時代 とある国にガイウスという騎士がおりました


ガイウスは戦うことにおいては誰よりも強くそして正義感に満ち溢れた青年で


自らの強さをひけらかすこともなく 弱き者を助けるまさしく騎士の鏡のような男でした


ある時 ガイウスのいる国に魔族が攻め込んできました


ガイウスは自ら前線に立ち騎士たちをまとめ上げて果敢に戦い 多くの魔族を退けました


このままではまずいと思った魔族は卑怯な手に出ることにしました


ガイウスの国の姫を人質にしたのです


これにはさすがのガイウスも手が出せません


これで終わりなのかとガイウスが考えたその時 姫が声高々に宣言しました


「私はどうなっても構いません どうかこの卑劣な者達を討ち取ってください」と


しかし いくら姫がそういったとしても簡単に動けるものなどいません


たった一人を除いて


その一人とはガイウスでした


ガイウスは動けなくなっている全員を置いてたった一人で魔族の群れに飛び込んでいったのです


これには魔族もびっくりで動くのが一歩遅れます


ガイウスはこの隙を逃すものかと魔族の群れを一点突破でまっすぐに姫へと向かっていったのです


行く手を阻む者はことごとくガイウスの手によってバッタバッタたおされていきました


ついにとらわれている姫の元までたどり着いたガイウスは魔族の将軍を一騎打ちの末に討ち取り 見事姫の救出に成功したのです


それを見た他の騎士たちも遅れるものかと前へと踏み出し 魔族たちを退けました


ガイウスたちは魔族から自国を守り抜いてみせたのです


ガイウスは魔族を退けた英雄として自国だけでなく他国からも称賛されました


魔族の侵攻を初めて退けたガイウスによって 魔族に苦しめられていた人々は立ち上がり魔族を次々と退けていったのです






「魔族たちを退けた後、ガイウスは姫と結婚して王様となり、三人の子供に恵まれて幸せに暮らしましたとさ」

 『めでたしめでたし』と締めくくり絵本を閉じて「ふぅ」と一息つく。

 ここは私が一人で管理している教会の一室。明るくもない、遅い時間と言ってもいい時間帯に私は二人の少年と少女に絵本を読んであげていた。外だけでなく、部屋の中も明るいとは言えない。部屋の中は数本のろうそくの明かりのみで、仕事をするのに必要最低限の明かりのみだ。

質素倹約と言ってしまえばあれだが、要するにお金がないのである。

 世知辛い、まぁ私自身が原因だから文句も言えませんが。

 その数少ない蝋燭によって何とか明るさを保っている部屋で私が何故絵本を読んでいるかというと、それはこの二人が、というよりも二人の内の片割れの少年が原因であった。

 少年の名前はレオンハルト・ローデル。この教会があるローデル領領主の三番目の息子で、この教会で私がが開いている塾に通っている生徒の一人だ。

 何故この少年が原因かというと、それは今日の塾でこの絵本を読んだときにレオン――親しい人たちからそう呼ばれている――が絵本に登場する騎士ガイウスに憧れを抱き、将来騎士になりたいと言ってきたことが原因だ。それがあってまた絵本を読んでほしいとせがまれたのだ。

 因みにだが、この二人が本来子供が寝静まっていてもおかしくない時間に教会にいる理由だが、それはレオンの夢に関係がある。

 レオンは父親であるローデル男爵に騎士になりたいと言ったところ、猛反対されたらしい。そこから大喧嘩になってしまい、レオンは屋敷を飛び出して教会に来たのだという。

 少女の方はレオンの幼馴染で、レオンと同じく塾に通う生徒だ。名前はアンナ、レオンととても仲の良い愛らしい少女である。少々強気でものをハッキリと言う性格ではあるが周りには優しく人気のある少女だ。魔導士の才能を持っており、将来立派な魔導士になれるでしょう。

 レオンと今教会にいるのは、中々寝付けなくて窓の外を覗いていたら走っているレオンを見かけて一緒についていったかららしい。

 まぁ、ついてきた理由はそれだけではないでしょうが……。

 チラッと二人の表情を伺ってみると、レオンが目をキラキラさせて私を、というか絵本の表紙に描かれている騎士ガイウスを見つめている。それに対してアンナはそんなキラキラした目をしたレオンを同じくキラキラした目で見つめていた。その頬はほんのりと赤みを帯びており、乙女の表情をしていた。その表情にレオンは一切気づいていない。

 レオンにとって騎士はガイウスだがアンナにとっては騎士様、いや、王子様かな?はレオンということかな。

 レオンがアンナの気持ちに気付くのはいつになることやら……。

「…と、遅いですしもう寝なさい。帰るのは明日でいいですし、私もついていってあげますから」

 レオンは親と喧嘩して戻りづらいでしょうし帰るにしても夜道は危険ですからね。

アンナの方はご両親は問題ないでしょうが、女の子に夜道を歩かせるというのも同じく危険ですしね。

いやあの父親ですしレオンが殴り飛ばされかねませんね。ん?となると二重の意味でレオンが危険な目に遭いそうですね。まぁ、その家の事情ですし今回はレオンの自業自得――アンナの気持ちにも気づいていませんし――ということで制裁はちゃんと受けてもらいましょう。私のベットで寝てもらうとして、私は……床でも構いませんね。もう慣れました、はい。

「まだ眠くないですよ先生!もっとお話ししてよ……」

 二人を私の自室へと案内しようとするとレオンが猛反対してきた。

「ダメです。子供は本来寝る時間ですし、健康にもよくありません。それに……」

「それに?」

「いうことを聞かない悪い子はとっても悪い邪龍に食べられてしまいますよ?」

 そういうとレオンはビクッと震えて表情がどんどん青ざめていきます。

邪龍とはこの大陸に伝わる伝説の存在である。その昔、神明期と呼ばれる時代の終わりごろに突如現れて三つの国を滅ぼしたと言われている最強の龍の一頭だ。伝説によればその邪龍は私がいるこの大陸のどこかに封印されていると言われており、この大陸では言うことを聞かない子供の脅し文句によく使われている。

 レオンもまた例外ではなく物心ついた時から聞かされてきたのでしょう、その証拠に「はい…」と渋々従ってくれました。ただ例外ではないというのはもう一人の方も同じことで、アンナも青ざめた表情でレオンの服の端を強く握りしめていた。

 おや、アンナまで怖がらせてしまいましたか。

「れおん…あ、あたし、こわいよぉ……」

 そう言って涙目でレオンに訴えるアンナ。

 普段強気な彼女ゆえにちょっと意外ですねぇ。いや、大好きな騎士様がいるから本音が出ているんでしょうかね。……狙ってやっているわけではないですよね?

「だ、大丈夫だよ!僕は騎士になるんだから邪龍くらい倒してアンナを守ってあげるよ!」

「ほんとに……?」

「う、うん……」

 中々にほんわかとした雰囲気にちょっと顔が緩みかけるが、この後この二人を一緒に寝かせて大丈夫ですかねぇ。まぁ、まだ子供ですしそんな一線を踏み越えるようなこと……あるわけありませんよね?

ていうかそんなことになれば本当にレオンが殺されかねませんし、教育上よろしくありませんね。

 いろいろな心配があるというのもありますが、何よりも二人が邪龍の話の後で寝付けないようなことを言われたので結局三人でベットで寝ることになりました。

 さて、レオンは色々と忙しくなるでしょうね。親から許可が出してもらえればそれ用に勉強や訓練もしないといけませんし。まぁでもその前に自分の父親とアンナの父親両方からの制裁を受けてからでしょうがね。

 将来、騎士になって宣言通り、本当に邪龍を退治したり……さすがに無いですかね。

 二人の将来が安泰であるように神に祈りながら眠りについた私は想像もしていませんでした。まさかこの幼い少年が、七年後に偉業を成し遂げて英雄になるとは。そして次の日、二人してお漏らしをして前言撤回したくなるとは。まだ、知る由もありませんでした。

まだ設定なども完全には固まってはおらず、次の投稿まで長くなるかもしれませんし、修正したりもするかもしれませんが気長に待っていていただければ助かります


投稿自体もまだ少ないですから(汗)

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