ボーリング1
そうなんだ、また息抜きなんだすまない
「未来! ボーリング行こうぜい!!」
「帰れ!!」
今日も窓から俺を呼ぶ声がする。
そう。佐奈だ。
「もしもボーリングに連れてってくれないなら、ここにあるみぞれのお風呂盗撮写真をメルカヒで売る!」
「だから、みぞれを巻き込むな!!」
なんで、こいつにスマホなんて与えたんだよ。
まじで、佐々木家の馬鹿両親殴りてえ。
「わかったよ。で、ちゃんとお金は持ってきてるのか?」
「え? ないよ。未来のおごり」
「こ、このやろう……」
ということで、ボーリング場に来たのだ。
カウンターで手続きをして、シューズのレンタルへ。
「未来! 未来! あたしの、サイズこれー!」
「へい、へい。俺はっと……」
「ダーンクシュート!!」
「んっ!? ――って、どうわああああああああああああっ!? なに返却ボックスにぶち込んでんだよ!? それ、金かかってんだぞ!?」
「だって、穴があったらぶち込むのが男だってお父さんが」
「あんの、馬鹿野郎。いつか、ボコス」
だいたい、おまえは女だろうが!
「いいじゃんかー。減るもんじゃないし」
「減ってんだろ!? 俺の金がガッツリ減ってんだろ!!」
「けちくっさ」
「こ、この野郎っ」
つづく
次もボーリング回