結婚式
掲載日:2012/10/31
大きな鏡の前で、私は一人で、純白のウエディングドレスを着ていた。
これから私は、小さな頃からの夢だった結婚式に挑む。
「準備はいい?」
お父さんが、私を見に来てくれる。
コクリと、ゆっくりとうなづく。
「そうか、じゃあ、いこうか」
腕を私に差し出す。
私はそれに、腕をからめた。
一筋のひかりが、お父さんの頬に見える。
「…ありがとうね」
式場へと向かう間、私はお父さんに自然と言っていた。
「…元気にしてろよ。何かあれば、必ず電話するんだ」
「分かってるって、もう」
自然と私も泣きたくなる。
お父さん、本当にありがとう。
私は今日、夢に見ていたお嫁さんになります。
だから、泣かないで。
ドアが目の前に来た。
一旦お父さんは止まる。
「…行こうか」
「うん」
お父さんの声で、私は式場へと、未来へと足を踏み入れた。




