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  作者: 砂倉麻奈巳
5/116

005

悪魔は、剣で深く切り裂かれたのか、体から大量の緑の液体を放出している。


血が緑とゆうことは


完璧に悪魔。


私の所の分析者、テルの判断は正しかった。


私も分かってはいたけれど...


人間の体から出てきた、緑色の血に動揺しなかったと言えば、嘘になる。


今までに、人間の姿をした悪魔を見たことがない、チームがほとんど。


と言うのも、あんまり姿は現さない。


その上、強い。


(だから、大抵のヘボ悪魔は私達が処理するけど)


人間型の悪魔は、教団内でも最高レベルのチームが、始末すると決まっている。


それなのに、今回は―


敵うはずかない、私達一般チームがより集まって、戦いをしかけることに。


確かにあの悪魔は、下級悪魔を連れて、この町を破壊しに来た。


その下級は、私達でもどうにかなる。


「アハハハ!お前、よくもやってくれたな!」


けど、やっぱり―


あの悪魔には、一般チームは無力だったのだ。


さっき、ガイアが倒したのを確信したチームのメンバーは、大はしゃぎで下級を倒していた。


ガイアもとても誇らしげで。


私の、不安は一層強まった。


倒していたのに、


こうなることを予期して。


悪魔は、血のように赤い目をギラつかせ、ガイアを見た。


次には


嵐が通過して


それが晴れると、ガイアが血まみれで―


倒れていた。


しばらく時が止まったかのように、その光景に圧倒され、皆が固まっていた。


「フン!お前が僕を怒らせるから、こんなことになるんだ」


一瞬の間の後の、悪魔の一言だった。


「う、うわぁ〜!!」


慌てて、ガイアのチームメイトは逃げ出した。


一目散に。


「ガイア...どうして?」


私は地に手をついた。


どうして、ガイアは戦いを挑んでしまったの?


勝てると思っていたの?


一体その自信は、どこから?


ワカラナイ


分からない。


「おい、レイ!ありゃあ、ヤバい!俺達も逃げるぞ!」


カナメがあたふたして、私の手を掴んだ。


「いや、私は行かない」


カナメに強く抵抗する。


掴まれたことが嫌なんじゃない―


(ガイア...)


私はガイアの亡骸を


さっきまで生きていたはずの、人間を見た。


「何可笑しなこと言ってんだ!さっさと行くぞ!」


「大丈夫、私なら倒せるから」


カナメに訴えかけるように、強く睨んだ。



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