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最終話 あいつが笑う理由をわたしは知っている

最終話です!


神田川はわたしが好き

わたしは神田川が…

その先の答えが出てこない

いくら考えてももやもやとした気持ちが渦巻いているだけだった

こんなこと初めてだからどうしていいか分からない

自分のこの感情がなんなのかさえ分からない


「紗綾ならわかるかな…?」



次の日の朝

わたしは学校に来るなり神田川がいないのを確認して紗綾を連れ出した

この気持ちの答えを知りたい

神田川は言い逃げさせてなんて言ったけどちゃんとわたしの気持ちを伝えなきゃいけないって思うから


「紗綾…わたし自分の気持ちがわかんないよ」


「ゆずっちは神田川くんに好きって言われてどう思ったの?」


「…嬉しかったでもそれを認めたくなかった」


「素直じゃないねぇゆずっちは!」


紗綾に両肩を掴まれる

急すぎてびっくりしているわたしに紗綾は強くまっすぐに言った


「あのね、ゆずっちはもう少し素直になっていいと思うの。好きって言われて嬉しいって思ったらそれがゆずっちの気持ち。それが答えだよ」


「嬉しいが答え…」


「神田川くんに告白されたときゆずっちは何を考えた?」


「びっくりしたのと、あといい返事をしたらこいつは喜ぶんだろうなぁ…って」


紗綾は優しく笑った


「…ゆずっちの中でもう答えは出てるはずだよ?」


「うん…ありがと紗綾」


「神田川くんそろそろ学校きてるんじゃない?」


「うん!!」


わたしは教室へと走った

伝えなきゃ

伝えたいんだ

やっと分かったわたしの気持ちを

わたしは…



「神田川冬真!!」


勢いよく教室のドアを開けて叫んだ


「ゆ、柚希ちゃん」


突然の出来事に唖然とする神田川

でも今のわたしはそんなのお構い無しだ


「神田川、話しがある。一緒に来て」


そう言って神田川の手をひいて教室を出た

教室ではきっとみんな騒いでいるだろう

でもそんなのどうだっていい

今はただ神田川に思いを伝えたい

ただそれだけだった


人気のない場所までくるとわたしは足を止めた


「言い逃げさせてなんて言われたけどわたしやっぱりちゃんと返事がしたいの!」


緊張で手足が震える

神田川の顔が見れない

神田川は今どんな顔でわたしを見てるのか


恐る恐る神田川の顔を見る

そこには見たこともないような切なそうな顔をした神田川がいた


「神田川…」


「柚希ちゃん俺やっぱり答えを聞くのは辛いな…」


違う

わたしは辛い思いをさせたいんじゃない


「わたしは…わたしは神田川に好きって言われて嫌じゃなかった!」


「え?」


「神田川がわたしのこと好きなんだってわかって嬉しかった…」


「柚希ちゃんそれって…」


「神田川が好き…なんだと思う…うわっ」


神田川に抱きしめられる

強くそして優しく


「嘘じゃないよね?」


「信じられない?」


「信じられないよ。柚希ちゃんが俺を好きだなんて…」

ゆっくりと体を離す

二人とも顔が赤くなっていることだろう


「だって柚希ちゃんは俺が何しても振り向いてくれなかった。だから俺はテストを受けることにした。勉強のことならきっとって思ったから」


「神田川…」


こんなにもわたしのことを思っていてくれた

今になってそれが分かると胸が締め付けられる


「もう一回、ちゃんと言わせて?」


「うん…」


「俺は柚希ちゃんが好きです。俺と付き合って下さい」


「よろこんで!」


神田川はとびっきりの笑顔をわたしに向けてきた

こいつを笑わせるのは簡単みたい


こいつが笑う理由をわたしは知っている


それは


そこにわたしがいるから

最後まで読んでいただきありがとうございました!


全話読んでくださった方がいたら嬉しいです


また新しい話も書いていこうと思います

今度はどんなジャンルになるか…

まだ全然考えてないですがまた読んでいただけたらなと思います

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