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強者どもは四人いる  作者: 麟凰
序章
4/18

4 秘密基地 Side拯 ④

「拯」


「ま、前々から、俺達四人だけの根城が欲しいなぁ~とか思ってたんです。で、どうせなら秘密基地が良いなと」


「で?」



腕を組み、顎に手をあてて聞いている姿が絵になっている。

カッコ良すぎるぜ、玲人……。



「秘密基地はやっぱり山にあるものだと思ったので、ここ最近、頑張って探してました!」



何だか、部下が上司へ報告しているみたいになってしまった。

しかも、ノリで敬礼までしてしまった。

玲人のあまりの威圧に、本能が反応したに違いない。



「言ってくれれば、俺達だって手伝ったぞ?俺達四人の根城なんだ。お前一人だけに任せっぱなし、なんてさせないのに」



そんなこと知ってるさ、結揮。

なんだかんだ言って俺に付き合ってくれるお前達三人は、俺の最高のダチ達だ。

俺には勿体ないぐらいのな。

けどそれを言葉にはせず、違うことを言う。



「ふふん。俺が何の為に、一人で探したと思ってる?お前達を驚かせるためだ!!……それなのにお前らときたら、驚くどころか興味すら示さないなんて、いくら俺でもへこむぞっ?!」


「拯の言う山ってのは、学校の裏側にある山のことだろ?秘密基地だか根城だかは、どこら辺にあるんだ?」



華麗なスルーですね、結揮さん。

……ぐすっ。こ、このくらいのことで挫けないもん!



「……山の奥の方にある。洞窟になってて、結構広いんだ」


「へぇ~」


「片道は、どのくらいかかるんだ……?」



おっ、彰が食いついてきた。



「一時間半ぐらいかな。往復で三時間はかかる」


「じゃあ、今からは無理か。もう五時になるしな」



俺の返答を聞いて、少しだけ残念そうな顔をする結揮。

結揮に同意する彰も、どこか落胆した様子だ。



「夜は危険だからな……」



まぁな。山だから何が出てきてもおかしくない。



「お前達、興味があるのか」



玲人が結揮と彰に聞く。

俺も気になってたんだ、それ。

さっきまで興味なさそうだったのに、どういう心境の変化なんだ?



「多少は。せっかく拯が見つけてきたんだしな。それに、俺達だけしか知らない場所になるんだろ?『秘密』って響きにワクワクしねぇか?!」



目をキラキラさせながら、ガッツポーズをする結揮。

どうでもいいけど、鼻息が荒い……。



「するな……」



結揮の言葉に頷く彰。



「そうか」



玲人は相槌を打つだけだ。

興味ないのだろうか?

ん~……ん?



「なぁ!明日、四人で秘密基地に行かないか?休みの日だし、ちょうどいいだろ?」



実際に見れば、玲人も興味を持つかもしれない。

聞いてるだけじゃあ、実感なんて湧かないだろうしな。



「俺はいいぜ!」真っ先に賛成したのは結揮。


「賛成だな……」続いて彰。


「れ、玲人は?」



後は玲人次第……。



「……いいだろう。明日、午前九時に校門前へ集合だ。いいな?」


「「「了解」」」

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