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強者どもは四人いる  作者: 麟凰
序章
2/18

2 秘密基地 Side拯 ②

「秘密といえば?」


「儀式」


「文章」


「会合」



声を発したのは俺、結揮、玲人、彰の順だ。

俺は学校からの帰り道に三人へ質問をしたんだが……。俺の予想とは全く異なる答えを返してきやがった。



「違うだろ!?もっとこう、わくわくするような響きの単語があるだろう?!」


「あったかぁ?」


「さぁ?」


「……ない」


「だぁ~~~!!き・ち!!基地だよ!!秘密基地!!!」


「「「あぁ~」」」



お前ら……。もう少し興味あるフリしろよ。っていうかしてください。

秘密基地について話したくても話しづらいだろう?!俺だけテンション高いとか、めっちゃ恥ずかしいし!!」



「思っていること、全部声に出てるぞ」


「結揮と彰がどう思っているのかは知らないが、少なくとも俺は興味ない。ついでに言うと、お前のテンションが高いのはいつものことだ」


「自覚がないのか……」


「「「哀れだな」」」


「ハモるなぁ~!!!大体、お前らのその態度は何だっ?!こっち見ろっ!!」



そう、こいつらは俺の方を見ていない。

結揮はゲームをしながら、玲人は本を読みながら、彰はボールペンを指で回しながら俺の話を聞いている。

……いや、聞き流している。

どうでもいいけど、こいつら器用だよな。

結揮と玲人はともかく、彰なんか歩きながらするような事じゃねぇし。

っとそうじゃなくて!このままではこいつらの雰囲気に流されて、俺の話が出来ないまま終わってしまう!!

ならばっ!!!



「……もういいもんねっ!!いつまでもそんな態度取るんだったら、教えてあげないんだからっ!!!」



俺のペースにもっていくためにも、ここはツンデレしかないだろう!!

ちらちらと3人を窺うのがポイントだ!



『……キモい』



おぉ、成功だ!!

三人ともそれぞれ好き勝手にやっていた事をやめて、俺の方を見ている。

だが何故だろう。

三人の冷ややかな視線が、俺の繊細なハートをズタズタにしていってるような気がする。



「どうでもいいけど、さっさとお前の話とやらを聞かせてくれねぇ?仕方ねぇけど聞いてやるからさ。な、玲人に彰?」


「あぁ。聞くまでしつこく絡んでくるだろうしな」


「まったくだ……」



どうでもいいって……。

本音を言うのはいいんだが、せめてもう少しオブラートに包んでほしかった。

いくら俺でも傷つくぞ?!

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