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異世界ラグナログ  作者: Wao2525
2章 エイレニア編
20/33

20話 フィオ争奪戦


数日後

フィオ達はエイレニアに着いた

エイレニアは花の街と言われるほど花がどこでも咲いており、絶景だ


「フィオ君?はい、こっちに来て?」

アスクレーは自分の膝を叩く

アスクレーは優雅に微笑みながらも、有無を言わせぬ手つきでフィオ君の手首をつかんだ。次の瞬間、ぐいと力を込めて、彼の身体を自分の膝の上へと引き寄せる。


「フィオ君はね、わたくしに甘やかされるために生まれてきたんですの。……だから、もう諦めて。今日は一歩も逃がしませんわよ?」


「ヌイアが来たらまた言われるよ?」


 フィオ君の軽い体重を膝に感じて、アスクレーは満足げに頷いた。彼の髪を梳く指先は丁寧だ

「いいんですのよ、ヌイアに遠慮なさらなくて。わたくしの前では、ずっとこうして可愛がられていればいいんですの」


アスクレーはフィオを撫でているとそこにヌイアがやってくる


「アスクレー?何をしてるの?」

ヌイアは笑顔で近寄るが拳を握っている


「何ってフィオ君を甘やかしてるだけですよ?こんなに可愛いのに毎日頑張ってるんですわ、これぐらいしないとダメですわ」

アスクレーは甘やかす口実を作る


「ダメよ、フィオは私の弟子なんだから、甘やかす権利は私にあるはずよ」

そう言うとヌイアはフィオを大切そうに持ち上げ、自分の隣に座らせる


(ちょ、ちょっと待ってくださいませ!? 今! 今ですのよ!? わたくしがフィオさまのお膝を狙って――いえ、献身的にお世話しようとした矢先にっ!)


 その目前で、ヌイアはまるで猫でも扱うように優しく、フィオをひょいっと抱き上げ――ぴたりと自分の隣へ。


(えっ今の何!? 抱っこ!? いや抱き上げ!? 王子様ムーブ!? そんなの許されますの!?)


「二人とも過保護だよ、別に一人でも大丈夫だから」


「ズルいですわ!フィオ君をわたくしも抱き上げさせてくれますこと?」

アスクレーは子供が駄々をこねるように言う


「フィオは私の弟子だもんね?ねーフィオ」

ヌイアは頭を優しく撫でながら微笑む


(なんですの!?この景色は?この世の天国なんですの!?でもある意味地獄ですわ……まるで兄弟のような……なんと言う尊さですの!?わたくしも……)


アスクレーはフィオの横に座るとフィオの頭を撫でる


「ちょっとアスクレー?フィオは私の弟子よ?」

ヌイアは少し強く言う

「わたくしの患者でもありますわよ?」



フィオにヌイアとアスクレーが密着している


(暑い……少し離れて欲しいな)

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