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        90  アインツ達

 マリエールはどう思われようが、私はやり遂げると言った。この方、人にどう思われるか考えた事があるのと思った。

           90  アインツ達


 マリエールはアンドロイドに言った。

「でもそれだと、私が逃げた事になるわね。私が直接あって、神々しく思われようが、思われまいが、どちらにせよ、私は彼らを助ける。あなたがいうように30kmトンネルを掘りその地域全体を灌漑するのよ。地域開発よ。アインツが感謝しようが、怒ろうが関係ない。私は私が思うようにやるだけ。」

アンドロイドはマリエールは何時もそうしているように思うが、そうじゃなかった事があったのだろうか。いやそんな事は一度もなかった筈だ。万能者が、あれは自分が思った通りにしか動かないと愚痴って居たのを知っている。マリエールと万能者の出会いはマリエールが10歳の頃だ。その前は大人しい少女だったとは思えない。アンドロイドは、

「それがマリエール様らしいと思います。人の意見を聞かず無理やり助けるのがマリエール流ですよね。」

マリエール様は如何にも遺憾そうに、

「何も聞かないなんて言ってないじゃない。ただその意見を聞くかどうか判らないだけよ。」

それでは聞く意見があるのだろうか。アンドロイドは、何かやけっぱちで

「何時行きますか。」

と聞いた。

「先方、待っているでしょう。直ぐに行ってあげなくては。」

ボランティア活動みたいだ。あまり善意みたいなものを感じさせないのは、マリエール様の人柄だろうか。やっている事は結構善行だと思うけど。私ルッファーエ星の事根に持っているらしい。あれだってマリエール様の善意の筈なのに。

 私は、アインツ達に村長の所に案内して貰った。マリエール様を見て、2人のアインツは氷付いた。それは本物の悪魔見た事がないからね。

 2人に連れられて村長は、やって来た。村長は、村民は、マリエールに跪いた。村長は、

「偉大なる神よ。あなたの力で我々をお救い下さい。」

マリエール様が神なんて、何処見たらそんなフレーズ出て来るの。

「私は神なんかじゃないわ。あなた達からいえばただの宇宙人。今から水引くけれど、濡らしたらいけない所があったら教えて。」

村長はアインツの森と妖精の草原は水を被せないで欲しいと言った。マリエールはアインツの森と妖精の草原を土魔法で覆った。マリエールは魔法を放った。天地創造でもやるつもりか。それでは気狂いだ。 

 山が消えた。この森や草原の水を塞いでた山が。火山じゃないので噴火もしない。しかし、暫くすると水が押し寄せて来た。マリエールは暫くその勢いをころして、安定した所で土魔法を解いた。アインツの森と妖精の草原を囲むように、川が流れた。マリエールは、

「こんなものでどうかしら。気に入って貰えたかしら。」

アインツ達は大きく頷いて、

「神のなせる技は偉大なり、この様な技、大神とお見かけしました。名をお聞かせ下さい。」

マリエールはちょっとやり過ぎたかと思ったのか。

「名前も名乗ってなかったわね。私はマリエール。何か不味い所があれば直すけど、何かある。」

あっても言える雰囲気じゃないよな。悪魔の所業だからね。

「全て完全です。さすが神様です。」

触らぬ神に祟り無し、だよな。出来るだけ早く居なくなって欲しいよな。

「私はこれで問題なければ、基本的に来ないわ。その代わり時々この子を寄越すから相談して。」

この星の災難が通過した。

 マリエールは何と山を消した。環境破壊ではないだろうか。お陰で押し寄せた水をコントロールした。

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