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        8  新しい商会

 マリエールは新しい商会を立ち上がた。アイテムボックスにはいている商品を売り出した。

          8  新しい商会


 新しい商会が出来た。マリエー商会だ。オマール商会とは適度に距離を取りつつ、相互に連携を取りながら協力しあう。

 新しい商会の役割は新しい商品の売り込みだ。これまでの人脈を生かしながら売り込む。ワインの試飲もする。売れ行きはいい。貴族の社交会の飲食物、ワインの紹介を兼ねて任された。海産物を中心とした食材、ワインを中心とした飲み物、美人のアンドロイドがワインの飲み方や海産物をアピールする。マリエールも出席する。商会長として、我が商会の良さをアピールして、ワインをグラスで飲む良さを強調するが、時々高い高いされるようでは台無しだなと思う。貴族の貴公子と何曲かダンスを踊ったよ。少年少女達も参加して家族交流会だったかな。何度か同様な依頼が来て、出し物も依頼される内容は手品やマジックショウだが、幻影は特に人気だ。氷の張った湖に白鳥が舞い降りる。白鳥が舞踊る。白鳥達は少女に姿を変え、月光に照らされる姿は幻想的だ。東の空が白んでいくと少女達は消えていく。

 毎回起こるのは少年少女達の歓声だ。摩訶不思議な物を見た事への興奮とその美しさへの感動だ。

 家族パーティーではメルヘンだが、大人の社交会ではロマンスだ。場に合わせた幻影が求められる。ワインのグラスでの楽しみを流行させるため家族パーティー、社交会に参加するマリエール。自ずと目立つ存在となる。今は国一番の流通の要である商会の会長、次期ロリー厶家の跡継ぎ、絶世の美少女、万能の魔法使い-------。マリエールを評価する言葉は多いけど8歳の少女である。家族パーティーと言っても有力者集まる社交の場である。貴族で有り商会会長であるマリエールの立場は微妙である。幻影を終わってほっとした時に声を掛けられた。

(ニコル第3王子です)とアンドロイドから声を掛けられた。

「そちがマリエールだろ。会いたかった。国一番の有名人がどんな人か知りたくて公爵に今日の参加を願ったのさ。」

マリエールはニコルをテレパスした。第1王妃の第3王子、一応王位継承権あるが上2人の優秀な王子が居るため、王位への意欲はない。出来れば宰相を目指したい。賢い知的意欲旺盛な王子様だ。

「どんなご用が有りまして、ニコル王子様。」

マリエールは相手の様子伺う。マリエールはワインのグラスでの飲酒を勧めに来ているのだ。子どもには興味がない。

「そちは以前、鉛には中毒症状を起こす危険性があると言っていたね。だからそちはそちのワインをグラスで飲むように勧めていると聞いた。以前からの果樹酒をグラスで飲んだら、とても不味かったと聞いた。鉛には中毒症状を起こす作用があるのかい。」

以前何処かでそんな話題になった。鉛の器の業界や以前からの果樹酒業界を敵回したいわけではない。

「私は私のワインをグラスで召し上がって欲しいだけです。従前の果樹酒は鉛の器でないと美味しく召し上がれないのは知ってます。鉛には味覚の変質作用が有ります。鉛で果樹酒を飲むと味覚も変わり肉を好まれるようになります。性格も粗野になり攻撃的になりかちです。」

思わず喋ってしまった。マリエールは後悔した。知っていても言わない方が良い事もある。

「そちは博学だな。父親が鉛の器で果樹酒を飲んでいた頃は肉料理ばかりで辟易していた事がある。そちの話を国王陛下にしよう。今は国王陛下も君のワインをグラスで飲んでいる。国王一家もそちに救われた。」

マリエールそんなだいそれた考えでワインやグラスを作ったわけではない。その方が健康的で美味しく頂けるから頑張っただけだ。マリエールは鉛器や以前の果樹酒の撲滅運動をしたいわけではない。そろそろ潮時かな。と思った。目立ち過ぎるのは良くない。

 マリエールは貴族にワインをグラスに注いで飲むように社交会や家族パーティーに参加して流行を広めた。それが王子の接近に繋がった。

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