72 平和の秘訣
マリエールはべーター星を訪れ、星外にいる者を呼び戻し、宇宙船から出るように言った。原住民はべーター星が棲家になる。
72 平和の秘訣
アルファ星の母星の復興は進み移住も順調だ。アルファ星は空き地が目立つ。アルファ星は母星への移住の際には住居を取り壊すように指導しているからだ。既に3分の2の人々が移住している。ほどなく大半の人々が母星に移る筈だ。移住を拒否している人々も一部いるが、万能者の命令を拒否して生き残れるとは思えない。相談員も移住して行った。
マリエールは彼の指示でべーター星を訪れ、代表に会った。人間型でない知的生命体に始めて会ったが、会って嬉しい存在ではない。彼らからすればアルファ星の人間のように見えるマリエールに敵意を隠さない。彼の代理として来ているのにその態度は許されるだろうか。代表はマリエールに尋ねた。
「交流会代表の代理者のあなたがアルファ星に来てみえるとお聞きしていましたが、こちらにもご用ですか。」
言葉遣いは普通だが、明らかな敵意を感じる。
「ご存じと思いますが、アルファ星人は母星に帰還しています。共同作業していた業務全て終了です。星外にいる者全て星に戻しなさい。星外にいる者の命は保証しません。万能者への反逆とみなします。」
どうゆうことだ。と叫ぶ者もいる。
「万能者は、あなた方の行いを不快に思ってみえます。しかし、あなた方だけが悪いわけではないと判ってみえます。あなた方が万能者の指示に従うなら、滅ぼさないという選択を取ろうと考えてみえます。良く考えて行動して下さい。」
代表は尋ねる。
「どんな行動を取ればいいのですか。」
マリエールはゆっくりと語る。
「アルファ星人に対しは、母星が唯一の星だと告げました。あなた方はこのベーター星が唯一の星です。べーター星から外にいる存在を万能者は認めません。近々、万能者はこの星の代表を呼び決定を伝えます。決定を伝えたらその瞬間実行されます。一切の猶予はありません。直ちに星外にいる者、宇宙船にいる者は速やかに星に戻り宇宙船から出なさい。万能者は明後日以降代表を呼ぶそうです。呼ばれたら決定です。速やかに対処しなさい。」
アルファ星は我々の故郷だ。我々ものだ。と叫ぶものがいる。
「確かにアルファ星は元々あなた達の故郷なんでしょう。しかし、現状、あなた達はべーター星に住んでいます。わざわざ星を変えるような無駄は万能者はしません。あなた達の棲家はべーター星です。それ以外認めません。これ以上口答えすると、天の怒りがあなた方を貫きますよ。」
流石にそれ以上口を開くものはいなかった。
その明後日、アルファ星の代表とべーター星の代表はアルファ星の上空に招かれた。彼は、
「アルファ星人は母星を、原住民はべーター星を棲家とせよ。全ての宇宙に出る手段を剥奪する。マリエール、アルファ星を天地創造せよ。」
マリエールは、アルファ星人が、アルファ星にやって来る1000万年前の世界にアルファ星を作り変えた。表面上は大きな変化はないように見えるが、全ての建物もアルファ星人もいない事が判る。神の御業だ。代表達は母星とべーター星に戻った。べーター星に戻った代表は、ゴブリンの姿ではなく霊的な姿になった。それからあちらこちらで同じ事が起こった。
その明後日、アルファ星人と原住民の代表がアルファ星上空に呼び出され、宣言された。マリエールはアルファ星の天地創造を起こった。




