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        69 プラント星

 プラント星の魔王退治だ。生態系の一つだと彼に怒られるだろうか。知的生命体を救ったと褒められるだろうか。マリエールはプラント星人共に交流会に入る事を決意する。

          69  プラント星


 プラント星は荒涼としていた。魔王とその手下の魔獣達の仕業だ。ここまで星を荒らして、魔王はこの星の生命活動自体を終了させるつもりなのか。そもそも魔王というものが良く判らない。魔というのは悪魔か。ここまで星を崩壊させるなら悪魔だろう。しかし魔王あるいは悪魔王というからには魔獣の王という事か、魔王だけを倒せばいいのか、魔獣も倒さなければならないのか。取り敢えず魔王を倒して、様子見たり、プラント星人の代表に聞いてみよう。

 魔王の居所は、容易く判った。ただし魔王というのは、集団だ。いろいろな場所に居る魔獣の強化種で知能もあるようだ。プラント達に対抗して発生したらしい。プラント達のインターフェース達は武器を持って、魔獣を狩っていたようだが、それに対抗して武器を無効化する方法を編み出していったのが魔王達らしい。巨大化、強靭化、知能の発展、リーダーシップ、防御、攻撃を編み出し、魔獣を率いてプラント達を圧倒していった。そういえば知性を持たない植物が絶滅したわけではない。インターフェースと本体を潰しただけのようだ。我々にも魔王と魔獣の区別がつきにくいように、魔王側も本体が判り難いようだ。明らかに本体でない植物以外を滅ぼしたようだ。

 我々もそれに近い事をする必要がある。プラントのインタフェースのような姿をして、敵の本拠地を襲い、敵意を見せるものはことごとく収納する。魔王は割りと判りやすい。巨大だし強靭だし武装している事が多い。ただしドラゴンのような魔獣とオーガのような魔獣は武装していない。魔王は一族殲滅する。子どもでも容赦しない。プラント達の食料にする。従わないプラントはマリエールの食料になる。

 魔王討伐をしながら、プラントの育成環境の整備をしていく、プラントは枝からでも、種からでも育つので繁殖は簡単だ。学園都市で繁殖させたプラントをプラント星に送る。最後の魔王を収納して代表達もプラント星に帰る事になった。心配そうなプラント星人にマリエールは、

「大丈夫ですよ。アンドロイドも付けますから。それよりも、交流会への参加、お願いしますよ。」

 魔王は殲滅された。魔獣は半減した。生態系は安定して、魔獣を狩るインターフェース達も復活した。先の話しだがプラント星は約束通り交流会への入会を果たした。

 3番目の生命星は、爬虫類に似た生物が繁栄する世界だ。4番目の知的生命体は、既に身体を失って、魂が彷徨う存在で念話に反応はあるが、意思はほとんどない。

 マリエールはプラント星人との友好を深め、プラント星と共に交流会への参加を決意した。間もなく彼の所に帰る。彼にここであった事をいろいろ話そう。彼は関心を持ってくれるだろうか。彼にあって話しをしたい。彼の声を聞きたい。これはもしかして恋だろうか。万能者に恋をしても願いは叶わない。ただ少し関心を持って貰いたいだけだ。今のままでもいい。今よりも少し関心を持って欲しい。

 マリエールは早く彼に会いたい。彼の声を聞きたい。彼に話しをしたい。これは恋なのだろうか。万能者に恋なんて出来ない。

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