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          54  調査

 戦争犯罪の調査が始まった。禁書庫に夥しい戦争犯罪の記録があった。毒ガス、捕虜に爆弾を仕掛け、陣地戻して爆発させるなど悪辣な犯罪が行なわれた。

            54  調査


 自転星の代表は悩んでいた。どうして34万年前の事で調査が入る。この戦争は一方的ではなかった事は当時から言われていた。交流会や会長は相手の星が、支配下の知的生命体への対応が交流会の基準で許されない事をしていたので、滅亡に追いやったのだ。この星はただそれをしなかっただけだ。戦争責任自体は問われてない。正直正しい戦争なんて知らないし、結果的に救われたが。この星の事を思って救ってくれたわけでない。証拠に200年も戦争状態だった。綺麗も汚いもない。生き残るために足掻いた。仕方がなかった事が多い。暴かれれば罰せられる事もある。調査に来たマリエールは多数のアンドロイドを引きいて強引に調査する。協力員の要請があり、こちら側に都合の良い資料を提示するものを用意したがことごとく退けられた。テレパスらしい。仕方なく正義感の強い学者を紹介したら受け入れられた。

 その後厄介な事が起こった。星の禁書の閲覧を求められた。担当者が閲覧を拒否すると、交流会への反逆行為として報告すると言われたそうだ。いきなり滅亡の危機だ。代表は閲覧を許可する様に指示を出した。閲覧を拒否した職員の処分を求められたので懲戒免職にした。

 禁書には今迄知られなかった様々な情報があった。マリエールは興奮気味に、

「この戦争には何回も毒ガスが使われて居るわ。捕虜に時限爆弾を仕掛けて送り返して爆発させたり、酷い事をしているわね。」

協力者も記述を見付けた。

「捕虜をモンスター化させ、敵を襲わして居るわ。襲われた敵も居るし、射殺された捕虜もいる。明らかに戦争犯罪だわ。ここまで酷いとは思わなかった。」

次々と暴かれる戦争犯罪。複製してアイテムボックスに入れる。明らかな戦争犯罪が載った書籍が100冊を超えマリエールは、

「私達が退出したら、書籍が処分されるかも知れないわ。トイレは交代で行って、食事は私のアイテムボックスの物を食べましょう。数日泊まり込みよ。」

 実に10日泊まり込んだ。禁書庫を退出した時、マリエールも協力者も自力での歩行が出来なかった。

 代表がマリエーからの書類に目を通したのは、彼女らが禁書庫を退出して3日後の事だ。アンドロイドが代筆したらしい。同様の書類は交流会会長にも送られたらしい。夥しい戦争犯罪の記録と宇宙船で現地調査したいので、宇宙船とパイロットの貸し出しの要請だ。無視したいけど今更だ。了承した。その3日後、マリエールと協力者は宇宙船で旅立った。激戦地を回るそうだが、34万年前の跡形は残ってないだろう。10日の日程なので幹部を集め協議した。交流会の考え一つだが、交渉の余地があるなら幹部の命と引き換えに自転星の人々の命を助けてくれないか頼むための幹部会だ。異論はなかったたがそれで済まされるかの疑問が出た。

 マリエールと協力者がお礼に来た。幾つかの写真と証拠を持って来た。タイムトラベルしたらしい。お手上げだ。記録ばかりか証拠まで挙げられた。

 マリエールはその後もいろいろ調査した。若い軍人が、マリエールと協力者に銃弾を放ち、アンドロイドに捕獲された。軍人は幹部から、2人が34万年前の戦争犯罪を調査して犯罪の証拠を掴んだ話しを聞いたそうだ。もちろんその幹部も捕縛された。

 マリエールと協力者は10日間泊まり込みで禁書庫で調査した。流石に自立歩行が困難なほど疲労した。

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