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         269  入学

 キャサリンはターニアと一緒に学校に入学した。何時も一緒だ。キャサリンは話しかけられるとターニアにふる。

            269  入学


 キャサリンはターニアと一緒に学校に入学した。お互いの家は学校から距離があるので親に送り迎えして貰う必要がある。今日は入学式でお互いの親がいるが、明日からは送りはターニアの家の方が迎えはキャサリンの家の者が送迎する事になっている。遠方の学生には寮があるが小学生には荷が重い。

 ターニアは慣れた人には良く喋る。キャサリンと会ってからは喋りずめだ。式が終わってクラスに移ってもキャサリンと話しずめだ。キャサリンが他の学生と話しをしだすと途端にターニアは口を閉ざす。キャサリンはそんな時でもターニアを話題に出す。丁度美術の話題だったので、

「ターニアは絵が得意ですのよ。私も見て感心しましたわ。幾つか私も頂きました。」

学年末なると様々な課題が重なる。1年生の保健体育の課題は逆上がりだ。5歳児で入学したのに、逆上がりが出来ず以降飛び級が一度も出来なかったという笑えない話しもある。

 入学すると保健体育や美術、音楽、家庭科や技術がある。課題を熟さないと飛び級の試験が受けられない。行動評価も平均を下回ると対象外だ。

 例えば音楽はテーマ曲が定められ、ピアノ、フルート、バイオリン、声楽、自分の得意な楽器、5つが課題として与えられる。1学年400人だ。どれかに50人以内に入ればいい。5つあるから250人選ばれるわけではない。同じ学生が複数順位に入る。保健体育は課題さえ合格すれば通過だ。合格者が一番多い。しかも一年通して鉄棒の練習が出来る。先生の前で逆上がりが出来たら課題クリヤーだ。

 キャサリンもターニアもクラスの全員の顔と名前を覚えた。話題は授業と成績の事だ。キャサリンとターニアは前回の体育授業で逆上がりに合格した。クラスの半分は合格済だ。今は体育の時間は自由時間だ。2人はバスケッボールでパスの練習だ。2人共にスラムダンクが出来る。2人の身体能力は目を見張るものがある。2人の内緒である。

 ターニアは学校に大分慣れた。定型的は話しなら問題なく出来る。キャサリンでなくても話せるようになった。突然変化球が飛んで来た。ある女子学生が、

「キャサリンさんてあのスザンヌ博士の姪御さんなのですね。いろいろこの学校についてもアドバイス貰っているでしょうね。」

その言葉には妬みのようなものがある。ターニアにはこの話題にはついて行けそうがない。キャサリンは、

「スザンヌさんとは姉妹のように付き合って頂いています。私とターニアはスザンヌさんのお気に入りのようでこの学校の事をいろいろ教えて頂いています。特に体力の増強の事に関しては重点的に指導して貰っています。ターニアも一緒ですよ。」

その女子学生はターニアに目を付けた。

「ターニアさんはスザンヌ博士とどんな関係なのですか。」

ターニアはドギマギした。しかし事前の想定問題で対策してある。

ターニアは、

「私の父が、スザンヌ先生の後援者でその関係で私の学校の事で相談しました。スザンヌ先生はキャサリンも同級生だから一緒に見てやろうと仰って月一度私の家にキャサリンを連れて来て一緒に見て頂きました。勉強というよりスポーツジムのようでしたが。」

暫く話しは続いた。

 ある女子学生にキャサリンがスザンヌと親戚だと指摘される。ターニアとスザンヌの関係を聞かれたので想定通りに答えていく。

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