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         250 洗礼式

 ルイーズ王女は7歳の洗礼式で見事な挨拶や楽器演奏、膨大な魔力量や祝福を行ない、聖女の称号を得た。

           250  洗礼式


 当日は昼食会からの参加だ。始めに国王への挨拶だ。ルイーズ王女が始めだ。父親である国王に正式な挨拶などした事がない。ルイーズは国王にカーテシーして

「本日の祈念式にまいりました。国王陛下にご挨拶をさせて下さい。」

国王は定型通り、

「許します。」

ルイーズは、

「この第3王女ルイーズと申します。国王陛下に始めて正式の挨拶をします。お聞き苦しい点がございましたらなんなり教えて下さい。」

これはこれで完璧な挨拶だが国王と王女との関係だからこその挨拶だ。国王は嬉しそうに、

「ルイーズ良く出来た。」

ルイーズは後は声を掛けたり挨拶を受けたり、昼食を取ったりすれば良い。ルイーズは国王以外この会場に自分よりも身分が高い者はいない。お付きの文官から聞いて次々と声を掛けて行く。特に子爵男爵はこの場を逃すと合う機会が少ないだろう。社交界のデビューは8年先だ。今日はどんな貴族が居るか良く見ておこう。一人の子爵の話しは興味を引いた。子爵は印刷業を手掛けているそうだ。話しを聞くと印刷業はかなり発展していて様々な物が印刷されているようだ。城の図書室にも印刷した本がある。子爵は印刷しかしていないが、印刷所も植物紙の製紙所も全国にある。伯爵、子爵、男爵の子ども達とその親には全員と話し、子ども達の名前も覚えた。政権争いには関係のないルイーズ王女は誰と話しても問題ない。

 1時半に伯爵以上の洗礼式が始まった。ルイーズ王女は最後だ。始めは、参加者、父兄、関係者のの前で挨拶だ。ルイーズは、

「お集まりの皆様、私はこの国の第3王女のルイーズと申します。私達の洗礼式にお出で下さりありがとうございます。今日より私達は教育を受け王族貴族としての役割を果たさなければなりません。至らない点が多いと思います。叱咤激励をよろしくお願いします。」

ルイーズは7歳と思えない見事な挨拶をした。

 続く楽器演奏も見事だった。魔力測定でもルイーズの魔力が膨大な事が皆に知られた。最後は国王から貴族と認められる登録が行なわれる。祝福を返すのだが称号を受けるのがこの時なので祝福は会場に向かって最大の祝福を放つ。ルイーズも最大限の祝福を会場に放った。膨大な祝福が会場を包んだ。歓声が上がった。ルイーズの登録に聖女の称号が載った。国王はそれを会場に伝えた。再び歓声が上がった。

 かくしてルイーズの洗礼式はつつがなく執り行われたが新たな問題が起こった。聖女の称号を持つ者は数十年振りだ。魔王は出現している。魔王城の所在も判っている。まだ活性化していないので直ぐに討伐の必要はないが放って置いていい訳がない。国として動くべき問題だ。勇者の王子と王族以外の聖女で討伐するのが理想だが称号を持った王子はいない。何も称号を持たなくても魔王を討伐した例はある。魔王を討伐したから勇者パーティーと呼ばれる事が多い。魔王討伐には勇者よりも聖女の方が役割が大きい。聖女は魔物を殲滅する。 

 ルイーズは兄弟姉妹で唯一の称号持ちだ。王位継承に影響がある可能性がある。

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