131 流浪の旅人
流浪の旅人は、10億年前に故郷を失い生き続けた28人である。流浪の旅人は自分達の事を不滅の存在だと思っている。
131 流浪の旅人
流浪の旅人は10億年前に故郷を失い、様々に生きた。他の星に住み、生活し家族を育てた事あった。何百人かで移住したが、家族を作って生活した者は、年齢相応に年とって死んでいった。10億年生き残ったのは、当初から家族を作らなかった28人だけだ。女性もいるが、家族にはならない。我々は不滅の存在だ。不滅の存在が家族を作って子孫を増やす筈がない。面白しろ可笑しく暮らしてきた。ここ数億年は旅商人の生活に馴染んだ。何隻か宇宙船を乗り換えたがメンテナンスが得意な奴も何人もいて割りと長持ちさせている。人身売買は稼ぎがいいので良くやるが、交流会という組織は人身売買や歴史のある恒星間移動の出来ない星との接触は禁じているで、交流会メンバーには人身売買はしない。デニッシュという種族は可愛い姿をしていると聞いた。捕獲すべく向かった。捕獲には成功したが食料が燃料をかってに吸い取る事が判って偶々立ち寄ったべーター星に捨てた。後はどうなったか知らない。
マリエールは走行中の流浪の旅人の宇宙船の前に出た。光速の1万倍で走行出来る商船としては高性能な機体だ。停めないと逃げられる。マリエールはバリアをはり機体を停めた。アンドロイド27体を出して、船内に乗り込む。マリエールは、
「デニッシュの依頼で、流浪の旅人を討伐にきた。」
様々な奇っ怪な現象があったと思うが流浪の旅人はどうずる事なく、
「どうするというのだ。我々は不滅の存在だぞ。」
残念ながら彼らは不滅の存在ではない。ただの長寿だ。
「残念ながらあなた達は欲深い悪人だ。」
船内だ。彼らも発砲や物理的な攻撃魔法は使えない。精神魔法を放って来る。アンドロイドに精神魔法は効かない。逆にこちら側は収納を掛ける。生き物特に死に難い生き物の収納は難しい。中々容易く進まない。1人、2人と収納されていく。逃げ惑う連中もいるががそのための人数だ。追い詰め等られると収納され易い、その他攻撃魔法を掛けてから収納を掛けると収納しやすい事が判った。要は動揺を誘うと収納しやすいらしい。20人が収納出来た。後8人だ。マリエールは貫通魔法を放った。眉間を貫通したがそちらは本人には関係ない。問題は宇宙船が貫通された事だ。一瞬の動揺をマリエールは見逃さない。マリエールは収納を掛け収納した。28人が一斉に貫通魔法掛け、全員を収納した。宇宙船も収納してデニッシュの星に戻った。アンドロイドを収納して大人のデニッシュに会った。
大人のデニッシュは、
「まだ、流浪の旅人の気配は感じますが全員収納されたのは判ります。間もなく依頼は完了されるでしょう。それではお渡しするものの説明から始めましょう。それは宇宙が混沌であった頃からからのデニッシュの記憶です。貴方がたの考える宇宙のことわりとは別の宇宙のことわりです。この二つの宇宙のことわりを持つ事であなたは変われる筈です。」
宇宙が混沌であった頃からデニッシュの記憶、確かに宇宙のことわりだ。知ってどう成るかは判らないが知りたい。
流浪の旅人の収納の終えて、デニッシュの星に戻った。まだ流浪の旅人の気配が残っているで先ずは説明を受けた。宇宙が混沌だった頃からのデニッシュの記憶。もう一つの宇宙ことわりだ。




