122 地球への帰還
彼らの地球への帰還は、地球の上空に宇宙船に乗って転移する事だ。宇宙船は地球の物を複製した物だ。転移した彼らは地球にSOS信号を送った。
122 地球への帰還
彼らの地球への帰還が明日に決まった。彼らを宇宙船に乗船させ、地球上空に転移させる。彼ら自身で地球との交信を取り地球の指示に従って地球の監視下に入る。彼らの言語は違和感はあるだろうが、意思疎通が不可能というわけではない。外国語が拙い人間が話しているようなものだ。彼らには監視カメラが設置されて居て、状況が悪ければ転移させると伝えてあるが、そのような状況は考え
難い。4000年前に地球を離れたとはいえ、彼らは地球人だ。無体な対応をするとは考え難い。多分彼らは地球に安住するだろう。
宇宙船は地球上空に転移してSOS信号を地球に向けて放った。数分後連絡を受けた。
「こちら国家宇宙局、応答願います。」
彼らには聞き取り難いかったが、この星の共通言語である母国の言語である事は間違いない。
「我々は4000年前この地球から打ち上げられた宇宙探査ロケットの乗務員。宇宙人の協力を得て4000年振りに帰郷した。受け入れて欲しい。」
取り敢えず、彼らは彼らが出発した施設に誘導された。地球からの
誘導電波に合わせ宇宙船を動かす。宇宙船は程なく宇宙船基地に誘導された。待ち構えていた職員達は宇宙船を高圧洗浄して彼らも隔離室に隔離されて洗浄と検査をされた。責任者らしき人間と会えたのは3日後だった。責任者らしき人間は30代くらいの女性だった。
彼女は、
「不快な思いさせて申しなかったわ。貴方がたの事や宇宙船について調べていた事もあるけど、とても不思議な事が起こって我々も戸惑っているわ。4000年前に有人の宇宙探査ロケットが打ち上げられた事実は確認したわ。しかし、何故貴方がたは今どうしてこの地球にいるのかしら。貴方がたが乗っいた宇宙船は、この地球の標準的な仕様だわ。その宇宙船では恒星間移動は出来ないわ。」
凛々しい雰囲気の彼女から不機嫌さを感じる。彼らの一人が言った。
「転移ですよ。一定状況下で、我々を救ったくれたマリエールは我々を瞬間移動させた。この星の宇宙船を複製させたものに乗せてね。マリエールはルールがあります。恒星間移動していない星の人間とは接触しない。ただし恒星間移動した我々4人は別だそうです。常時監視カメラで見張っているからあまり酷い扱い受ければ救って貰えるそうです。それに我々は唯一マリエールと繋がる絆。地球が我々に無碍な行いする筈ないと言ってみえました。」
彼らの言葉は、責任者に衝撃を与えた。宇宙には自分達を超越した存在が居て地球の宇宙船を複製してそれに乗せ彼らを帰還させた。彼らはその存在と繋がる唯一の道らしい。責任者は彼らに、
「では、恒星間移動に至る方法を聞いて貰えないか。」
彼らの内の女性の雰囲気がガラリと変わり話し出す。
「地球人よ。恒星間移動するには反物質のことわり、宇宙のことわりに至るか、科学技術を高めるかだ。宇宙のことわりを極めれば、宇宙のどこへでも瞬時に移動出来る。科学技術を極めれば、近隣の恒星へは移動出来るだろう。しかしこの地球には宇宙のことわりに至る存在はいないし、恒星間移動出来る科学技術を習得するには何千年何万年かかるだろう。」
女性はそれだけ語ると気を失った。
責任者は彼らにどうやって地球に戻ったか尋ねた。マリエールの転移魔法だと答えた。恒星間移動の方法を尋ねた。宇宙のことわりを習得するか、科学技術を向上させるかだと答えた。




