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        110 天地創造

 ターニア星のインターネットに星を破滅させると配信があった。宇宙船が取り上げられ、隣の惑星に天地創造が掛けられ真実味が出た。

           110  天地創造


 ターニア星中のインターネットに配信があった。

「私は交流会のマリエール配下アンドロイド、2年後の今日マリエールはこの星を滅亡させます。それはこの星が恒星間移動し交流会の規則に抵触する行ないをし恒星間移動を禁止したにも関わらず。再度恒星間移動を試みたからです。しかし、心優しいマリエール様は、この星の外周を回る惑星に天地創造を掛け、人間居住の可能な星に作り替え移住可能にします。2年以内移住を完了して下さい。但し、恒星間移動を試みた国の宇宙船は没収します。国及び恒星間移動に関与した者が適正に罰しない場合は宇宙船の返還は行ないません。燐星の天地創造は10日後に行ないます。様子はインターネットで配信します。」

続いてスジャー二星でのマリエールの様子やアンドロイドと幹部の話し、第2回恒星間移動宇宙船の出発、漂流する宇宙船の様子が映し出される。

 毎日何度も配信されるが注目される事はなかったが5日後に恒星間移動を実施した国から全ての宇宙船が没収されて俄に信憑性が高まった。

 そしてインターネット上に一人の美少女が映し出された。マリエールである。

「ターニア星の皆様、私は交流会のマリエールです。ここはターニア星の外周の惑星です。今からこの星に天地創造を掛け人間居住可能な星にします。2年以内に移住して下さい。2年後ターニア星に天地創造を掛けます。」

マリエールが天地創造と唱えると、星は光を放ち、光が消えると青い海と緑豊かな大地が映し出された。映像は星に近き生物に溢れる様子を映し出す。

「くれぐれもご注意下さい。2年以内に移住して下さい。」

 この配信は注目された。各国は国民に冷静に行動するように呼び掛けた。

 アンドロイドは、今回あまり気乗りがしない。ターニア星は恒星間移動の手段を奪われた。案の定失敗した。それだけの話しではないか。わざわざターニア星に天地創造を掛ける必要があるのか、しかも移住先まで用意して、万能者の指示は、最低止めさせよ。でなければ滅ぼしてしまえだ。既に目標は達成されている。わざわざ駄目押しする必要があるのだろうか。マリエールの声がする。

「あなたならそう考えるわね。でも違うの私が船団長達に交流会の取り決めに違反するから処分すると言ったら、船団長はこう言ったわ、交流会なんてもの始めて聞いたしその取り決めなんて知るわけがないと、幹部も同じ事言ってたわね。知らないから罰せない筈、なら知って同じ事をしようとした今回はどうなの。船団長の魂を呼び出して聞いたわ。目的地はスジャーニ星しかも強欲な通商大臣までいるのよ。だから罰する事にしたの。」

アンドロイドは悲しい顔した。人間なら泣いているのだろう。

「マリエール様、私はあなたが理解出来ない。何故それだけの理由で星を滅ぼすのですか。当事者なら私が殺してきます。マリエール様が殺せというものは必ず私が殺します。でもこれは違います。罪のない人を巻き添えにします。マリエール様が裁きたいものを裁くべきだと思います。私はマリエール様が理解出来ません。」

これはアンドロイドとして失格だと告げているようなものだ。しかし、マリエールはそんなアンドロイドが好きだ。

「あなたは14歳になったわね。私14歳で不滅の存在になったのだけどそれはいい加減な人か神か判らない奴で放ったらかしにされて腹が立ったわ。自分の考えでは理解出来ない存在だったあの人の考えに私は今縛られている。あなたが正しいのだと思うわ。間違っている人だけを罰するべきよね。でも私を不滅の存在にしたあの人はそうは考えていない。私はあの人に縛られている。間違っている自覚はあるわ。でも私はこの生き方しか出来ないわ。」

もはや開き直るしかないマリエールだった。

 アンドロイドはマリエールが罰したい当事者だけ罰するべきだという。マリエールはその通りだが自分を不滅の存在にした万能者がそう考えていないから自分も万能者の考えに従うしかないと応える。

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