表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/278

       101  カウントダウン

 メタール星の天地創造まで後僅か。あちこちで様々なドラマが繰り広げられる。国王を宇宙船に乗せるアンドロイド、クレーム言った男、妻、娘の辿った運命。

         101   カウントダウン


 移住推進国に居たアンドロイドは移住消極国の人々の救済に周る。気が立ってる人々が多い。このアンドロイドはマリエールが言う通りの家族に反交流会の人間がいないという条件に当てはまらない人々も含めているけれど、これでは射殺が止まらないだろう。アンドロイドはルッファーエ星の時と違いマリエールに腹が立っていない。これはアンドロイドが尋問官の考えに同調しているからだ。ルッファーエ星の時は尋問官がマリエールのやり方に納得していなかったから、アンドロイドも納得出来なかった。でも今回は尋問官からの提案だ。同じ結果でもアンドロイドは怒りを感じない。アンドロイドとして人間の考え一つでアンドロイドの考えが左右されるなんて欠陥品もいいとこだ。

 アンドロイドの一人が、王城の国王の所にやってきた。アンドロイドは国王に手を差し伸べる。

「お前らは交流会に反意のない者だけを助けるのではないか。私は交流会など認めんぞ。」

アンドロイドは軽くため息をついた。

「別に助けにきたわけではないわ。母星の人々も鬱憤が溜まっているでしょうから、処刑する人も必要でしょう。あなたでもそのくらいの役には立つのでしょう。」

国王はアンドロイドの腕を掴んだ。

 4人家族の父親は家族に、

「交流会に反意を持つなよ。助けて貰え無くなるからな。」

と言った。偶々それを聞いていたアンドロイドは、

「あなた、交流会への反意剥き出しのあなたがそれを言っても助けるわけないわよね。」

アンドロイドは去って行った。

 周知されたせいか。クレームをいうものも少なく、クレームを言って射殺されても泣き叫ぶ女子どもが少ない。ある宇宙船で一人の男アンドロイドにクレームをいい射殺された。母親は娘を抱き、

「泣いちゃ駄目よ。お父さんが悲しむから。」

暫くしてアンドロイドは去って行った。母親は夫を抱いて

「あなた」

と言って泣いた。魔法が彼女を貫いた。それを見た少女は泣き叫び

射殺された。母親は少女を父親は2人を殺した。

 最終日、アンドロイド達は星を離れた。マリエールはメタール星の上空だ。アンドロイドからアンドロイドの全員撤収の合図を受けた。マリエールは魔力感知で確かめ、アンドロイドが存在しない事を確認した。

「天地創造」

メタール星は光に包まれた。やがて光が消えて、海と大地の緑豊かな星になった。天地創造は、したい星にする魔法だから、元々は生き物のいない世界も生き物の溢れる星にする事が可能だ。ずっとそうかは判らないけど。

 アンドロイドは母星に向かった。会うかどうか迷ったが尋問官に礼が言いたかった。尋問官は母星で行政を担当している。ルッファーエ星での尋問官との対話のようなしんみりしたものはない。アンドロイドは、尋問官に、

「ありがとうございました。お陰様でルッファーエ星でマリエールに腹を立てたか理由が判りました。尋問官の心情です。ルッファーエ星では星を天地創造される事に尋問官が納得していないから私も天地創造したマリエールに納得がいきませんでした。今回あなたからの要請でしたから、私はマリエールに怒りを感じません。」

尋問官は微笑みながら、そうですか、とだけ言った。

 マリエールはメタール星を天地創造した。アンドロイドは尋問官に礼をいう。あなたのお陰で自分が何を考えて居たのか判ったと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ