3、眠っている間に
「で、どうするんすか、ボス?」
「し、知らぬわ!お前が連れて来たんだろう!お前が責任持て!」
「連れて来いって言ったの、ボスっすよ?しかも、もうやっちゃったんだから僕らで責任持ちましょうよ」
「し、知らぬといったら知らぬ!」
「はいはい、駄々こねないでこの子を置いておく部屋の用意をしましょうねー」
「我を子供扱いするな!」
「いや、ボスを子供扱いできるのは僕くらいですよ?だって、ボスは普通に2m超えてますからね」
「じゃ、じゃあなぜ我を子供扱いできる・・・・・・?」
「そりゃ、10年も一緒にやってきた仲っすからね。これくらいの冗談は軽いっす」
「お前・・・・・・・・・前から思ってたが、口調は統一した方がいいんじゃないか?」
「今の話でそれが出るのがボスらしいですね。あと、口調はボス用と外出用とで分けてたので、混乱して混ざっちゃった結果っす」
「ぬあああぁぁー!!貴様ぁー!」
「え、なんで怒ってんすか・・・・・・?」
「あれじゃない?口調を分けて使うほど外出してるのが許せないんじゃない?」
「あ、確かに。ボスって重度の人見知りっすもんね。ってか、姐さんはいつの間にいたんすか?」
「いや、今さっき来たところだよ。一応、もう『怪人化』できるけど、やる?」
「いや、本人の了承を得てからですね。流石に、起きたら犯罪者の仲間になってるのはキツいっすからね」
「君は妙なところで優しいね。もうすでに誘拐してきてるのに」
「そこはまあ、ボスの指示ってことで」
「おい!我に罪をなすりつけるな!」
「ボス、ブーメランってかなり痛いらしいですよ」
「そ、それがどうした!わわ我はボスであるぞ!」
「ほんっとに子供ねぇ。そんなんじゃこの子もここには入りたがらないよ?」
「ぐ、ぐぬぬぬ・・・・・・・・・ああもう分かった!我がこいつに説明する!それで満足か!?」
「んー、まあそれでいいっすね。姐さんは何かこの子に伝えたいことはあります?」
「そりゃいっぱいあるさ。でも、私が喋ると長くなるだろう?今回は遠慮しとくよ」
「あ、あの姐さんが自重した!?っていうか自覚あったんすね。だったら普段から短くしてくださいよ」
「短くしたら、私の研究結果が詳しく伝えられないだろう?しかも、あれでもかなり短くしてるんだぞ?」
「マジすか・・・・・・・・・と、もうそろそろ起きる時間ですね。頑張ってください、ボス!」
「あ、ああ!我の勇姿を見ておくがいい!!」
「じゃ、私はもう少し研究をしておこうかね。頑張ってよ、フェナミグ君。新しい部下はもうすぐそこだ」
「わ、分かっておる!さ、さあ始まるぞ!」
「じゃ、起こしますねー」