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ルーファリアという私(1)


人は何度でも"生"を繰り返すらしい。

何度でも、何度でもこの世界に降り立ち自身の物語を描いていく。

そう、かく言う私もこれで四度目の人生。

一生目は"賢者"、二生目は"戦女神"、三生目は"大魔導士"だった。


私の一度目の人生は"日本"という科学が進んだ国で、研究者をしていた。どら〇もんみたいな近未来技術を開発するのが私の仕事で、実際私たちの研究グループだけで三十年は先の未来まで発展させたといわれている。そんなグループを引っ張っていた私はみんなから"賢者"と呼ばれるようになった。


二度目の人生は、前世でいうところの"異世界"だった。いや、嬉しかったよ?魔法こそなかったけど、ドラゴンとかいたし。でもね、私が転生した時代は丁度世界大戦真っ只中。生まれた途端に剣の稽古が始まって、気が付いたら戦場。キラキラしているべき街並みは廃れていたし、平和な日本人だった私は人なんて斬ったことがなかったから結構ショックだった。

それでも、なんとしてでも生き残らなきゃ!って思って前世の記憶フル活動させて戦略を考えて、ゲームだと思おう!と割り切って戦場駆けて行ったらいつしか"戦女神"って呼ばれていた。私の白銀髪も戦場に映えたらしく、やけに浸透していった。


三度目の人生は、魔術世界だった。魔術が発展していて、魔術学校なんかもあって私の夢とロマンが詰まったその世界はとても楽しかった。

―うん、本当に楽しかったんだよ。

前世みたいに戦場で人を斬る必要も、前前世みたいに圧に耐えながら頑張る必要もない。まさに自由気ままな異世界ライフ。

…そう。まさにそう言って調子に乗って、魔術学校は主席卒業。敵国魔導士団は特異。そんな風に、なりふり構わず魔術を極めていた私はいつしかみんなから"大魔導士"と呼ばれていた。―どうしてそうなった!?少し考えれば分かるじゃん!なんで三回も素晴らしい二つ名つけられるかなッ!?


そう、そして今世。私には目標がある。

三回の人生を私は最後まで全うした。一つのものを極め、人々の役に立とうと努力をしてきた。―まぁ、全部私がやりたくてやったことなんだけど。

断然行動派の私は常に頑張ってきた。そう、とても頑張ってきたのだ。

…ならば一回くらい自分にご褒美を上げてもよいのではないか。


そう!私は四回目のこの人生、スローライフを希望しますッッ!!!





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