表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/4

3話「第一村人発見」


 俺達はあの最初の村に戻っていた。


「で、あれ何? ミッションなんて出てなかったぜ?」

「俺が知るかよ。というか、あれかこのゲーム、レベルもないんだな」


 KKポイントは少しだけ入ったが、経験値らしき物が見当たらない。

 ある意味シンプルで嫌いではない。

 

「っぽいな。KKポイントで上がるランクぐらいか? いや、でもスライムにはレベル表記あったぜ……訳分からん」


 肩をすくめるチチパイの仕草はオーク姿に妙に似合っていた。

 まあクソゲーに整合性を求めても仕方ない。


「村とか人とかを襲う以前にスライムに勝てないとかどうよ。一生村から出れないぞ」

「さっきのミッションの女騎士は糞雑魚だったけど。バランス調整クソか?」

「だからクソゲーなんだろ?」

「そうでした。まあとりあえずデスペナはなかったし、スライムの行動パターン把握しようぜ!」


 こうして俺達はスライムを倒すべく、凸っては死ぬを繰り返した。

 ちなみにあの謎闘技場にリスポンすることはなかった。


 何だったんだよあれ。


「結論から言うとだ。現時点の装備で倒すのは不可能に近い」

「賛成だぜ。物理無効に、全部の攻撃がワンパン。あれは無視して駆け抜けろって事だな」


 あのニュー棍棒で遠くから攻撃しても、スライムのHPゲージは1ミリも減らなかった。

 あの謎当たり判定は、見事にスライムの身体を素通りした。

 近付けば、

 ・触手薙ぎ払い(即死)

 ・触手針(即死)

 ・粘液噴射(即死)

 ・コア殴り(即ry)


 などなどの攻撃で死ぬ。伸ばした触手の先端にコアを乗せて殴ってきた時は、思わず笑ってしまった。それ弱点じゃねえのかよ。


 スライムの出る場所の横の森に隠れて他のプレイヤーの動きを観察すると、皆スライムをスルーしていく。

 たまに俺らのように挑んで、死んでいくプレイヤーもいたがそいつらは賢いのか次からはスルーしてた。


 まあ強くなってから倒せばいい。そう判断して、ほとんどのプレイヤーが駆け抜けていく。


「……まあ素人ならこう考えるだろうぜ」


 そうチチパイがドヤ顔しながら俺の肩を叩いた。


「流石だ相棒。そう、()()()()()()()()()()()。あとで倒せばいい。だめだだめだ、その思考の時点で既に運営の手のひらの上」

「初期装備で勝てる要素は絶対にある。そして倒したご褒美は——きっと役に立つぜ」


 俺達は伊達にゲームをやりまくってない。


 大概こういう強モンスは倒すと、レアアイテムや武器をドロップする。もしくは隠しイベントが始まる。

 そして往々にしてそういう物は強くなってから取りに行くと、ゴミだったりする。


「さあ、見せつけてやろうぜ! 俺達の力をよ!」


 こうして俺とチチパイはここから5時間、スライム攻略に費やしたのだった。



☆☆☆



「倒せねえじゃねえか!!!」

「何が初期装備で倒せるだ! 全然無理だろ!!」


 倒せませんでした。


「火を使うは、良い感じだったんだがなあ……」

「まさかそこから10匹に分身するとは……流石に俺も予想してなかったぜ」


 ちなみに、分裂してもあの鬼攻撃力は変わらず、なんならスライムが道を占領し、通り抜けできなくて他のプレイヤーが死にまくった。


 割とまじですまないと思ってる。


「どうするよ。とりあえず森を通ってスルーするか?」

「だなあ……これ以上やってスライム増えたら流石に他の奴等に迷惑だぜ」


 結局俺らはくそほど時間を無駄にして、ようやく最初の村から離れたのだった。


 森の中もビクビクして進んだが、幸い出てくる魔物は、普通に殴って殺せた。

 

「殴って殺せるって素晴らしいな。神フィールドかよ」

「あとニュー棍棒強すぎて笑う」


 そう。ニュー棍棒。あれの謎当たり判定、オブジェクトを無視する事に気付いたのだ。


 木の幹やら岩やらなんやらを全て貫通するのだ。ちょっと強い魔物も、木の裏から殴ればノーダメで倒せる。


 こうして俺らは魔物を適度に狩りつつ森を抜けた。魔物を倒すと得られるドロップ品——装備用の素材は拾わずとも、勝手にインベントリに入るので便利である。


「見ろ!! 人間の村だ!!」


 森を抜けた先には、牧草地が広がっており、その奥にしょぼい木の柵で囲われた小さな村があった。


 村の入口付近に風車があり、横に流れる小川沿いには水車が回っている。牧歌的と言ってもいいし、のどかとも言える。


「ひゃっはあああ!! このニュー棍棒が有れば余裕だぜ!!!」

「どうするよ?」

「は? 真正面から突破以外あんの?」

「ねえな」


 俺らはにやけながら、棍棒を振り上げて村へとダッシュ。


 途中に、可愛らしい少女がいたが、きゃーとか叫びながら村へと逃げていく。


「オークよ! オークが来たわ! 総員——()()()()()()()


 ん? 今なんかあの少女が言ったような。


「げへへへへへ全員ぶっ殺してや——」


 タッーン、という音と共に、チチパイの頭部に穴が空いた。


「あれ、これ、なんかデジャ——」


 俺が言葉を言い終わる前に、目の前に飛んできた手榴弾が爆発した。


 ……。死因は『村人により爆死』、だそうです。



ゲームバランス? 世界観? なにそれ?

これはこれで攻略したい欲が少しあるのが困る。


この作品は、ノリと勢いで書いています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 俺のチチパイが……。ちなみに私はオーク無双(無印)完クリしました。 [一言] 神ゲーになるのか?オーク無双2は!
2020/04/10 06:25 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ