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はたらくのりもの  作者: 楪葉 悠乃(ゆずりは ゆの)
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移動開始、初対面で初犯行

手の平サイズの中学生女子のこめかみをグリグリしたらマスターになった。

転移当時に車内にあったコンビニのお菓子とお茶は再召還可能らしい、当面の食料危機回避(短期で)

キーとの話し合いの後、車での移動を開始した。当面目的があるわけでもなく、緊急的な何かも特に無いように思えたため、太陽が沈む方向に向かうことにした。


「そう言えばここって、太陽や月とかが複数あるって感じじゃないよな?」


「そうですねー、データベースによると曜日によって月の色が変わったりはするみたいですが、それ以外はほとんどマスターのいた地球と変わらないようですね」


一日は二十四時間、一月は30日、一年は12ヶ月の360日、太陽と月っぽいのの関係もそれほど変わらないようで潮の満ち欠けも地球とおんなじようなものらしい。違うところがあるとすれば、魔力と魔物。


「こちらの世界には魔力が存在します。昨日マスターがのりものを召喚したように、魔力を使って何かを創造、召喚するのがこの世界の魔法です。

一般的には火や水を創造して利用したり、ゴーレムやガーゴイルを召喚するのもありますね」


「魔物は、だいたいマスターの中のゲームや漫画の記憶で合っています。ゴブリンやオーク、コボルトにピクシー何てのも。邪悪なのもいれば友好的なのもいます。全部が敵って訳ではないですが、この世界の人間はほとんどの魔物を脅威だと思っていますね」


異世界の荒野をドライブしながら、キーが説明を続ける。道が分からないためナビとして役に立てないことを気にしているのか、駄女神モードは控えめなようだ。


「この世界の人類は大半が普人族です。続いて獣人やエルフ、ドワーフと言った亜人、外見的に悪魔的な要素が入っている魔人、少数ですが妖精や精霊種も存在します」


「大小それなりの国が存在し、戦争状態の地域もあるようです、現在地が不明なため近くにある国がどのような状態なのかはわかりません。大変申し訳ないのですが」


神だったのに切り離されて人間の意識を混ぜられ、消滅しそうになり色々抜け落ちて障害もあるなかで、ここまで情報が出てくれば上々だろうと思う。いきなり奴隷コースとかではないと喜べる男である。全くのゼロよりは良いに決まってる。


「それで、ひとつ聞きたいんだが。

緑色でちょっと小さめのパット見ゴブリンっぽいのが女性を追いかけているようなんだが、あれってどう考えてもヤバイ状況だよな?」


必死で逃げる女性、ゴブリンは例によって女性に乱暴狼藉を働く存在らしい。基本見かけたら殺す、サーチアンドデストロイ対象。


「恐らくですがー、この車ならあれくらいの存在はぶつかっても余裕ですよ?死ぬほど強化されてるので、オリハルコンの山に突貫しても、跳ね返って転倒こそすれ車体は無傷かとー。そして突貫対象はぶつかった部分周辺が粉砕される感じですかねー」


「いやまぁ安全性が保証されるのは助かるんだが、あの人ってやっぱり捕まるとヤバイ感じだよな?」


「そうですねー、女性として死ぬほど辛い目に逢わされた後で死ぬまで産業廃棄物を産み出す装置になるでしょうねー」


これはあかんやつだなーと何処かで冷静な自分がいて、全力でアクセルを踏むと、ゴブリン達をめちゃめちゃ引き殺した。

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