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はたらくのりもの  作者: 楪葉 悠乃(ゆずりは ゆの)
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オープニングその2

月1の贅沢ごほうび晩御飯の外出中にラチられた

「はじめましてー、私が神です」


目の前には微笑む中学生くらいの美少女。全体的に白い。服も、肌の色も、いわゆる天使のような印象。天使ではなく自称神らしいが。


「このたび貴方は天に召されることになりましたー。なので、私の手足となり新天地の発展を補助してもらいたいと思いますー。あ、別にこれと云ってやるべきこととかはないんですけどねー」


よくわからないけど、俺は天に召されたらしい。新天地の発展の補助?でもやることはない?全くもってよくわからない。


「よくある転生ものってトラックと格闘したり何かしら事故ったり、まぁその世界の神様に大概ひどい目に遭わされて生涯を終えるところからスタートじゃないですかー?だからご遺族の方々からのクレームのお祈りが多すぎて、もうちょっと穏便になるように頑張ったんですー」


独り言なのか、誰に向かって話しているのかわからないがスルーしてはいけない気がしたので、遮るように話しかける。


「え、あの。神様?何か言ってることがマジでわからないんですけど。その、よくあるラノベ的な話なんですよね?俺が、その、異世界にいかされるってことなんですよね?死んだ覚えはないんですけど」


「はいー、なので貴方は井上洋の魂のコピーペーストです。本体はもとの世界で日常を過ごします。死んでなければ遺族は居ません、つまり完全犯罪ですよねー」


最悪である。説明によるとこの時点で俺は、ここにいる俺の意識はもとの世界から隔絶されてる。元の俺は普通に日常を過ごしていくのだろう。でも今考えている俺は、別の世界で過ごさないといけないらしい。どんな世界かわからないが、家族や友人たちとは、会えないってことだよな?


「貴方が向こうで頑張れば、こっちの貴方やご家族にも恩恵が与えられますよー。ちょっとした出稼ぎみたいなものですよー。具体的には言えませんが、イメージで言うと、貴方が向こうで大金持ちになれば、こっちの世界では宝くじが大当たりしたりおうちのお庭から石油が噴出したりしますよー?」


「いや宝くじはともかく都内の一般家庭の庭から石油って!規模もわからんけど、少なくても大量でも嫌がらせになるからね!?」


この自称神様は色々ずれているっぽい。


「そうなんですかー?某首長国連邦では大人気だったんですけどねー」


石油大国はどうやら神々からの支援を受けているようだ。


「とりあえず、個人的には色々複雑なんですが、かなりメンタルにダメージいくシリアスなところなんですが、まあ飲み込みます。わからないけどわかりました。それで俺は何をどうしたらいいんでしょう?」


「ご理解が早くて助かりますー。それでは、これからギフトをお渡しするので、向こうで頑張って生活してください。」


「具体的には何をどうしたら?」


「先程も言いましたが、特に何をどうしたらというのはありませんー。貴方が向こうに居るだけで私が向こうに干渉出来ます。しいて挙げるなら、周りの手助けをしてあげてください。基本的には貴方の好きなように生きてくださって構いません」


言い切ると神様は光りはじめる。


「あらー、時間が無くなってしまいそうなので、貴方に合いそうなのをこちらで決めさせていただきますねー。」


「これまでの人生の中から貴方に」


「これからの人生を送るために」


「…」


まだ何かしら言っているようだが、俺の意識はぼやけていった。

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