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はたらくのりもの  作者: 楪葉 悠乃(ゆずりは ゆの)
19/30

芋とチーズのフライドお菓子

コロナ(16歳)村長の義理の娘。狼系のワンコ属、ワンピースが似合う銀と黒髪ゆるふわ犬耳女子。大事に育てられ過ぎて、実年齢より若干幼い。産みの親は開拓村に移動中に亡くなる。


ネージュ(17歳)村の自警団所属。狼系の緑髪三下女子高生。 若い男が村に居ないため、肉食の種族特性が獲物を狙う。


お婆ちゃん( 歳)見た目はしわくちゃ長耳族。つっけんどんでぶっきらぼうっぽいけど、わりと村のことを気にしている。薬を作ったり、雑貨を作ったり、色々作ってる。家の結界は許可されたもの以外出入りができない仕様。

お母さんとヒロシお兄さんと朝御飯を食べた後、お婆ちゃんの今日のご飯を届けるためにお出かけです。食べやすく持ち運びしやすいようにおにぎりやお漬物をバスケットに入れて、昨日集めた薬草とお兄さんから貰ったお菓子をリュックに入れて、準備完了です。お婆ちゃん驚くかな?


おうちを出てすぐのところで、ネージュちゃんが歩いてくるのを見つけました。向こうも私に気づいたようです。


「おはよう、コロナちゃん!」


「おはよう、ネージュちゃん。上番するには早いけど、お母さんに何か用かな?」


「あ、いやぁ、お仕事まで時間があるし、ヒロシさんが良ければ村を案内しようかなーって」


ネージュちゃんが珍しく早起きをしていると思ったけど、ちょっと乙女モードっぽい。ネージュちゃんもお兄さんのこと好きなのかな?


「丁度さっきご飯終わったとこだから、多分大丈夫だと思うよ」


「そっか、コロナちゃんはこれからおばば様ところ?ついでに私の剣が出来てるか聞いておいてくれると嬉しいかも」


「うん、良いよ。お昼前には戻るから、その時にお返事貰っておくね」


「コロナちゃんありがとー、お願いね!」


ネージュちゃんはそう言うと、お家に走っていきました。



お婆ちゃんは村の錬金術師であり鍛冶師であり、自称こうほうしえんのえきすぱーとだそうです。村にある道具のほとんどはお婆ちゃんが造ったものです。お薬や武器もお婆ちゃんが作ってくれています。最近は素材が無くなってきたと言っていたので、とりあえず薬草集めを頑張りました。

時々よくわからないことを言うのと、人見知りをするのと、お家から出たところを見たことがないことで、村の人達からは変わった人だと言われていますが、本人は全く気にしていません。村の人も嫌っているわけではないですし、お婆ちゃんが居なかったら村の生活は成り立たなかったとお母さんも言っていたので、お婆ちゃんは凄い人なんだと思います。


「お婆ちゃん、コロナだよー!ご飯持ってきたよー」


お婆ちゃんのお家には、許可がないと入れない仕組みになっているそうで、毎回大きな声で呼び掛けます。朝だけはけっかいが弱まっているらしく、他の時間に呼んでも気付かないことが多いと言っていました。お婆ちゃんから用事があるときはお家の黒い箱が鈴を鳴らします。私はよくわかっていませんが、魔法でそう言う仕組みを作ったそうです。


「コロナか、はいっといで」


声が聞こえたと同時に、お家のドアの見えない壁のようなものが消えた気配がします。いつも不思議ですが、いつも気にしないようにと言われます。

お婆ちゃんのお家は、見た目は普通ですが、中がすごく広くなっています。一階の奥が鍛冶場、二階が錬金術の工房、地下はお婆ちゃんのお部屋だそうですが、地下には入れさせて貰ったことがありません。


「はい、ご飯と薬草。昨日採ってきて、珍しいのも一杯あったんだよ。あとね、お菓子も」


バスケットを手渡して、リュックから薬草とお菓子を出す。


「ヒロシお兄さんから貰ったの。すっごく美味しいんだよ!」


お婆ちゃんがお菓子を見て目を丸くしています。


「ちょっ!ポテチーじゃん!なんで!?」


お婆ちゃんが大声を上げるのを産まれて初めて初めて聞きました。

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