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05

本作終了のお知らせ。

詳しくは後書きに。

 さて、翠と共に美咲の家の車に乗った訳だが、…何だろうか、この状況は。


「………」

「………」

「………」


 無言で俺の左腕にしがみついている美咲と、その美咲を見てから小さな声で「…失礼します」って言って同じ様にしがみついて来た翠。

 そんな翠を見た美咲はさっきから何か怖い視線を翠に向けているし、翠は翠で顔が真っ赤になっていて目も少し泳いでいた。


「…えっと、天洞先輩、凛ちゃんが暑がってるから離した方が良いと思いますよ?…ほら、メイドが主人に迷惑かけちゃまずいですし」

「…いや、冷房入ってるしそんなに暑くな…」

「凛ちゃん?…何か?」

「いえなんでも!」


「…白蕪様…。その…迷惑…でしょうか」

「い、いや、そんな事はないぞ!…翠がそうしてたいなら、それで──」

「凛ちゃん…無理は良くないよ?…それに、天洞先輩も天洞先輩ですよ。凛ちゃんにそんな風に言ったら断れないに決まってるじゃないですか。分かっててやってますよね?…ね?天洞先輩」

「み、美咲?…怖いぞ?」


 それと何か失礼な事が一つ聞こえた気がするが、今の状態(目に光無し)の美咲に指摘できるわけも無く、控えめな感想を放つ。


「…ねぇ、凛ちゃん?…今夜のパーティー、私と一緒に踊ろう?あと、今日は泊まってくれる…よね?」

「だっ、ダメです!…し、白蕪様は私がしっかり責任を持って部屋まで送りますから、冷様は心配しないでいいですよ」


「…………」


 …怖い。超怖い。

 美咲は相変わらず目に光を灯してないし、翠は翠で今まで見た事ないくらいに顔を赤くしながら美咲に視線を向けている。

 美咲も翠もそれぞれ全然別の反応してるのに、取り敢えず目が笑ってないのが怖さを余計に引き立ててる。

 …いや、ホントマジで。怖過ぎる。これあれだわ…視線で死ねるヤツだわ…。…誰か、俺がピチュる前に救済を…。


「そろそろ会場に着きますぞ。皆様ご用意を」

「…ありがとう、ミハエル。私たちは先に降りてるから」

「はい。…あと少しで南風園様も到着するかと。それまでは」

「うん。…それじゃ、行こ?凛ちゃん。…天洞先輩も」

「は、はい。白蕪様、何かあれば直ぐにお呼び下さい。…直ぐに、…全力で向かいますから」

「お、おう…」


 この場を取り囲む異様な冷たい雰囲気に気圧されつつも、車から降りる。

 六月中旬の暑さは空気を読まない様で、降りた瞬間に熱気が一気に押し寄せて、外に居るのすら嫌気が指す…筈なのだが。


「…………」

「…………」


 …ふむ。何故涼しいんだろうか。いや、てか寧ろ寒い。おっかしーな…今は初夏の筈なんだが…何故だ?


「お待たせしました。…あらあら、三人ともに仲がよろしい事で。ふふっ」

「あ、南風園先輩!よし、それじゃあ行きましょう。先輩こっちです」

「あっ…」

「…白蕪様」


 着いて直ぐの南風園先輩には悪いが、俺の安全の為にも利よ…力を借りよう。

 と言うことで、南風園先輩の腕を引きながら会場の中へと、少し早歩きで入って行った。




 ×⇔×⇔×




「──良かったのですか?…お二方とも期待していたのでは?…何をとは言いませんが」

「期待?俺にですか?…俺には殺気しか感じ取れなかったんですが…」

「…どうしてそうなったのかを、よく考えて見て下さい。そこに答えがありますよ」


 南風園先輩はそう言って、クスッと笑いながら俺の腕を取り、会場の奥の方──角へと俺を引いて行く。

 その顔を見てもさっきの言葉の意味が分かるわけでもなく、俺はただ引かれるままに、会場の角へと来た。


「…ここにいれば流石に声はかけてこなさそうですわね。…挨拶挨拶で本当に面倒です…」

「……それは分かります」


 南風園先輩は社長令嬢として、俺は試験生としてのそれぞれの立場があり、そのおかげでパーティーに出席できるわけだけど、いざ会場にくると鬱陶しくて仕方ない。しかも、俺などまだ軽い方で、南風園先輩は俺以上だ。それはもう…想像すらしたくない。

 ここへ来る途中にも何人かに声をかけられていて、それで足を止めればその隙にもう一人…と言った具合でキリがなさそうだったので、翠に協力してもらい、適当な言い訳をつけてそこから去って、今はここに居る。

 因みに、美咲は俺たちを捜しているようで、翠はさっき俺が呼んだし、それ以前に恐らく俺の位置くらいは把握してる筈なのだが、美咲と一緒に捜す振りをしていた。


「…お嬢様、お待たせしました」

「あら、ありがとう。…そろそろ始まるかしら」

「はい。先ほど冷様を見ましたので恐らく…」

「そう。…どうします?凛人さん。挨拶に行きますか?」

「…後で行きます」

「ふふっ。…では、その時はお声がけ下さい。私も参りますので」

「はい。…頑張って下さい」


 南風園先輩はどうやら、パーティーの中へ戻るらしく、笑顔で手を振った後、ゆっくり歩いてパーティーの人ごみの中へと消えて行った。

 俺?…いやまだ無理だわ。

 …まぁ、この後ちゃんと挨拶回りしたけど。




 ×⇔×⇔×




 そして、時は流れて行き──


「…あ、居た居た。凛ちゃん」

「……ゲッ。んんっ…美咲か」

「…今なんか凄く失礼な反応しなかった?」

「いやいや全くそんな事は!…で、で?何か用か?」

「この雰囲気とタイミングで察することくらい出来るでしょ?…早くこの手を取りなさい」


 …まぁ分かっちゃ居たが、仕方ない。

 周りは既にペアを組んでいるし、この雰囲気では無下にし様にも出来る雰囲気ではない。

 そもそもペアを組むのが嫌なわけではないし、そこまで否定しなくても良いかも知れない。元々は怖かっ…何でもなかったな。うん。


「…分かったよ。…よろしくお願いします、お嬢様」

「ええ。…ちゃんとリードしてよ?」

「…善処はする」


 ──そうして美咲と踊り、しばらく経った頃…。


「凛人様?…私を忘れていませんか?」

「ちょっと早くないですか?南風園先輩?」

「あら、そうかしら?…ねぇ、凛人様?」

「あー、いやー…その…」


 ──そのまま流れで南風園先輩と踊り、翠とも踊ったあと。…死ぬかと思ったぞ。…主に視線で。

 彩菜さんが閉会宣言をし、執事やメイドがいろいろなものを片付けて行く中でパーティー参加者はそれぞれの抱える問題や、政策についての話、批評不満や好評満足を自慢したり…と、やはり多方面の企業のお偉い様が集まっているだけあって、話もいろいろなものがあるようだ。


「お久しぶりですね、白蕪凛人様」

「!冷さん。お久しぶりです。…今日はありがとうございました」

「いえいえ、先ほどは時間をあまり取れず…」

「いやいやそんな事は無いですって。俺みたいな一個人が冷さんみたいな社長クラスが出るパーティーに参加させて頂けてる時点でもう有難いです」

「あらあら、そこまで畏まらなくてもいいのよ?」

「…そうですか?」

「ええ。だって私はあなたにとっては未来の義母さん(おかあさん)だから」

「…………………」

「…あら?どうかしたのかしら?…もしもし?」

「…げ……………」

「げ?」

「……幻聴が聞こえたようなので、ちょっと医者に見てもらってきますね。すみませんが失礼します。…翠、頼む」

「は、はぁ…。分かりました。…では冷様、この度はお世話に──」




 ×⇔×⇔×




 その後、翠と一緒に(何時呼んだのか知らないが、学園の車が来ていたのでそれに乗り)帰宅して、ようやく安息の地へと帰って来たのもつかの間、麻弥花と香織と入間先輩の相手をし、それでもって完全に解放されたのは十一時過ぎ。


「…明日、死なないよな……」


 それが俺の、今日最後の言葉だった。

本作終了と言うより書き方変えます。


ストーリー形式に無理があると感じたので、短編形式に変えます。



ハーメルンではこのまま続けますが、なろう版に関しては、本編を消し、同じ名前で一から再投稿と言う形で進めていきます。



因みに、終わり方がしょぼいですが、誰が何を言おうと終わりです。

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