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04

今回は、メタ発言が多用されます。それが許容できる方のみ閲覧するようお願いします。


後書きに、03・04に登場するキャラの設定を書きました。

 ×⇔×⇔×




 登校時、続けて朝と、『いつもの様に』トラブルに巻き込まれ、しかし進む時間に逆らう訳はなく、今は一時限目が終わったところ。


「おーい、凛ちゃーん」

「…ん?」


 先生が出て行った扉から入って来たのは隣のクラスの(れい)美咲(みさき)


「今夜家でパーティーするんだけど、来ない?…いや、てか来て」

「今月三度目か…。今月何かあるのか?妙に多いけど」

「南風園グループの社長さんが誕生日だったり、業務提携してる日輪グループが祝い日だったりで、いろいろと重なってるのよ。だから、お願い!」


 そう言いながら手を胸の前で合わせる美咲。

 やはり社長令嬢は何かと大変そうだ。


「…いいよ。もう何度もやってることだしな。…翠には俺から伝えとく」

「ありがとっ!じゃあ、学校終わったらウチのとこに来て。車呼ぶからさ」


 それだけ言った美咲は、颯爽と、さながら嵐の様に帰って行った。


「…ねぇねぇ白蕪君、いつも思ってたんだけどさ、何で白蕪君が美咲さんのところのパーティーに呼ばれてるの?」

「そうそうそれそれ!気になるよね~。で?何でなの?」

「それは、冷グループの社長がこの学園の副理事だからだよ。…俺が呼ばれるのは、恐らく…ってか確実に試験生だからだろうけど」


 ──美咲の親である、(れい)彩菜(さいな)さん。

 冷グループの女社長であり、この重橋学園の副理事を勤めている。

 本社がここから車で三十分くらいの場所にあり、よく学園に来ていたりもする。だが、この人とのエンカウント率が一番高いのは学園ではなく、何故か俺が『基本的』に通学に使っている小宮通り商店街の方なのだ。

 美咲に訊いたことがあるのだが、彩菜さんはもともとこの街に住んでいたらしく、低科と高科以外の全ての年科を、この街で過ごしていたそうだ。小さい頃は良く商店街で遊んでいたようで、風香のお父さんの一郎さんは、彩菜さんのその頃を知っているのだとか。

 …話を戻すが、彩菜さんにとってはそう言った意味で思い出の場所であり、そしてなじみ深い場所であり、最も大切にしたい場所なのだろう。


 …っと、ついでに紹介しておこう。

 俺に話しかけて来たこの二人は──

「あ、私は佐藤(さとう)麗葉(うるは)だよっ!」

「んで、後から話しかけたのが私ね!私は芳野(よしの)(つばさ)って言うんだ。よろしくね!」


「地の文を読むなっ!」


 ──ピンポンパンポン

 失れ「あのー…」



 …では、気を取り直しt──

「はいそこ、ちょっと待つ」

「だから地の文を読むなぁぁっっ!!!!」




 ×⇔×⇔×




 奥義・章変えリセット。

(※秘技じゃない。これ大事)


 二人が進行を邪魔して来るのでしばらく出禁を食らわせて、その間に物語を戻そう。


 えっと…そうそう、彩菜さんの話だ。


 以前話したが、小宮通り商店街は、一度無くなりかけた事がある(01参照)。

 それを止めるべく商店街の人に働きかけたのも、彩菜さんだったという。

 会社の中にも地元出身者は多く、意志に賛同する社員が自主的に募金を募ったりしていたらしい。そして、彩菜さんは暇を見つけてはそこへ行き、社員へ差し入れをしつつ自分も街頭に立って社員と一緒に募金への協力を呼びかけたりもしたのだとか。

 そんな事が、最初は地方のニュースで、そしてとある番組で報じられたりした事で、他都道府県からも募金が集まり、見事小宮通り商店街は復活を果たしたのであった。

 しかもそれだけでなく、募金と一緒に贈られて来た一本の桜の木が話題となり、商店街と桜の木を一目見ようと、観光客まで来る事態にもなった。


 そんな小宮通り商店街は、現在は地元人の買い物の場所であり、観光場所の一つとして定着していた。…とは言いつつも、桜の方が観光客が多いのだが。


「あ、そだ。おーい、麻弥花ー」

「凛人?…どうしたの?」

「…さっきの話聞いてたと思うけど、今夜俺居ないから、それを入間先輩と香織に伝えといてくれないか?」

「うん、いいよ。凛人もパーティー楽しんで来てね」

「おう。サンキュな」


「後は、翠に伝え──る必要は無いか。…翠、出ておいで」

「…白蕪様、いつからですか?」

「それは俺が聞きたいわ。…俺が気付いたのはあの二人が割り込んで来た辺りからだけどな」

「…そんな早くから。…私の修業不足ですね」

「いや、そんな事は無いさ。現にいつ来たのかまでは分からなかったし。…んで、話し戻すけど、そういう事になったんだが、大丈夫か?」

「はい。私の予定は、全て調整済です」

「悪いな、いつも。…たまには休んでもいいぞ?本当に」

「それは…、いえ、…お気遣いありがとうございます。ですが、それほど無理をしている訳ではありません。ですから、どうか私の事はお気になさらず」

「……そっか」

「…では、私は一度失礼します。…何かあったら直ぐにお呼び下さい」

「ん。ありがとう」


 俺のその返事を聞いて安心したのか、最後に本の一瞬笑みを見せ、そしてそれを照れるかの様に頬を赤くする翠がとても可愛らしく見え、やっぱり女の子なんだ、というのを再認識した…というのは恐らくこの先本人に言う事はない俺の秘密だ。


「っと、次の授業の用意しねぇと…」

「はい。これ」

「サンキュー、…麗葉。早速出禁やぶってくるとか流石だな。…作者の魔の手がかかっても俺は助けられないからな?」

「大丈夫だよ。何とかなるって」


 ──とか言ってると…。


「あっ…」

「えっ?」


 今まで麗葉が立っていた位置。

 そこには既に誰も居ない。

 そして代わりに、こんな看板が立っていた。


 ──【佐藤麗葉】さんは、ログアウトしました──


「…ドンマイ」


 …出禁にはならないようにしようと、心に誓った。




 ×⇔×⇔×




 ──そんな事があった後、いろいろなトラブルに巻き込まれながらも、何とか迎えた昼休み。


 今日も今日とて、俺が動く前に誘って来る女子グループのメンバーがそれぞれジャンケンをして、勝ったところへ入り、そこでご飯を食べる。


「白蕪君、今日は手作り?」

「いや、今日のやつは翠が作ってくれたやつ」

「翠先輩か…。いーなー」

「弁当か?…欲しいなら少しあげようか?…作って貰っておいてアレ何だけど」

「…いや、お弁当はいいよ。…そうじゃなくて、白蕪君にお弁当を作ってあげられるのが羨ましいなぁーって」

「あぁ、それは分かるかも。しーちゃんの事私もお世話したい」

「────

「────

「────


 女子が盛り上がり、何故か話題の中心のはずの俺は取り残され、ワイワイガヤガヤとしているこの場を見ながら少しずつ弁当を食べる。

 取り残されとは言ったものの、こちらへ相槌を求めて来る回数が回数なので、取り残されてる感はゼロだけど。


 ──と、そこへ。



 パーン。パーン。


 二回響く電子音。この学園の放送が入る前の合図だ。


『あ、あー、聞こえているな?諸君…』


 どうやら、声の主は我が担任の宮園先生の様だ。一瞬ですみはの目がキラキラ輝き出した。ホント、あの人のどこが良いんだか…。


『まだ少し先の話にはなるが、お前たちにとって良い話でもあり、悪い話でもある事を一つ、教えておいてやる──』


 そう話し始めた先生に、生徒は互いに顔を見合わせ、少しざわめき立つ。

 …だが俺は、大方の内容が既に分かってしまっていた。


『まずは、これから先にある夏休みについてだ。今まで通り、夏休み前一学期期末テストの赤点者は夏休み中に長期補修を受けてもらう。引っかかる事のない様に。…あれやってる側も辛いんだ…折角の休みだってーのに学校行かなきゃならんし、マジで赤点生徒恨むぞ──っと、そんなのはどーでもいいんだ。…で、だ。…とある生徒からの依頼で、夏休み中に試験生と遊ぶ事を禁止とする。と言っても、全面禁止じゃないがな。特別な理由のある者を除いては、試験生宅に上がるのもダメだ』


「「「えぇぇ~~~っっ!!??」」」


 恐らく今まで誰もが聞いた事ないほどの規模で、校舎中の至る所から聞こえてくるその声は、止むと同時にドタバタという足音に変わる。

 遠ざかる足音や、大量の近づいて来る足音。

 それらが何を意味するかは、考えついても言わないでおこう。…現実逃避も、たまにはいいだろう?


『…まぁ待て、そんなお前たちに救済措置だ。今回の期末テスト、上位二十名につき、デート権を差し上げよう。この二十名と言う数字は、私が彼と交渉した結果だ。…これでも粘ったんだぞ?私を褒めろ、ほらほら』


 おい待て、今それ言ったら──


「…白蕪君」

「凛人…」

「しーちゃん」

「凛人君…」

「ゴミ…」


「お、おい待て皆。落ち着こう、な?そんな○reim○のあやせたんみたいな表情(かお)してこっちに来ないでくれ…。話せば分かる!な!?だから目に光を戻して!…それと最後!何つった!?」


 ──結局今日も、俺の平穏は帰って来てくれなかった。




 ×⇔×⇔×




 ──そんな訳で、放課後。


「お待たせしました、白蕪様」

「いや、それほどじゃねぇよ。…後は美咲待ちだ」


 ──結局あの後、飛んで帰って来た(これが比喩じゃない辺りが流石と言える)翠によって、俺に寄って来る生徒を捌いて捌いて捌いたのだが、それでも詰め寄って来る生徒に、翠も対処し切れなくなりかけたところで、風香が加勢してくれて、上手くその場はやり(くる)められた。

 そしてもう一つ、俺に近づく足音の他に、遠ざかる足音があったが、それはどうやら職員室と放送室をそれぞれ襲撃に行ったらしい。職員室組は返り討ちを食らったようだが。

 …彼女たちには悪いが、こうでもしない限り俺の休みが確保出来ないんだ。だから分かって欲しい。



 と、そこへ──


 学園の門からロータリーを回って目の前に停車する黒い車。その車の先頭にはガン○ムに出てくるジオ○公国のマーク見たいなものがついていた。…と、いう事は。


「お久しぶりです、白蕪様。…天洞様も、お疲れ様です」

「お久しぶりですねミハエルさん」

「今日はお招き頂きありがとうございます。よろしくお願いします」


 やっぱり予想通りだった。

 この人は、美咲の使用人であり、運転手でもある方で、ミハエル・グラコッツェンさんだ。

 いろいろと謎が多い人でもあり、年齢や人柄など、想像つくものしか分からない。…人柄に関しては、猫を被っている感がどうも拭えないので、毎回毎回疑心暗鬼に陥っているが。


「おーい!凛ちゃーん!」


 するとその時、後ろから声をかけられ、何かと思いつつ後ろを振り向くと、そこには──


「ごめんごめん。お待たせっ!」

「こんにちは、凛人さん。…今夜は私たちのパーティーに出られるのだとか。その時は是非(わたくし)と一緒に踊りましょう?」

「美咲と…南風園先輩まで一緒だったんですね。…パーティーの件は…まぁ、善処します」


 そこに居たのは、美咲と、低科二年の南風園(はえぞの)可憐(かれん)先輩だ。

 この二人は、共に全国規模の会社の社長令嬢で、会社同士が仲が良いため、よく一緒にパーティーを開くのだとか。


「まぁ、『南風園先輩』だなんてそんな呼び方しなくても。…いつも通り、可憐って呼んで下さい、ね?」

「そんないつも通りは存在しませんよ、南風園先輩」

「…強情な方ですわね。女の子に好かれませんわよ?…と言っても、あなたの場合は別でしたわね」


 この通り、少しからかい好きな人でもある。…絶対に入間先輩と合わせたらダメな人だ。


「…どうやらウチの車も来たようです。すみません。お待たせしてしまって」


 ──こうして、俺は学校を後にした。

矢代(やしろ)来葉(らいは)

ツンデレキャラ。ピンク色のショートポニといつ髪型で、基本大人しそうな雰囲気を持ってはいるが、中身は違い、すみはほどではないものの、体が動くタイプ。それでも大人しい時もあり、はっきりと言い切れない中途半端なところが売りのキャラ。(紹介までメタいのは…そういうものという理解でお願いします)


(れい)美咲(みさき)

冷グループの社長令嬢。バドミントンをやっていて、凛人に指導する事も。料理が苦手で、いずれ克服したいと思っている。


佐藤(さとう)麗葉(うるは)

ログアウト中。


芳野(よしの)(つばさ)

出禁中。


南風園(はえぞの)可憐(かれん)

南風園グループの社長令嬢。美咲と違い、スポーツ系はほとんどやらない。珠算の有段者で、お金に関しては厳しい。時雨ほどひどくは無いが、軽く人をイジるのが好きだったりする。

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