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美しき変態は気付かれない。

遅くなりました。

読んでくださる方に感謝を。


「リロイ様ご心配おかけしましたわ。

仕事に戻りますね。」



「…ヘイリー嬢、申し訳ないが寮に戻ってくれ。」




一時間もしないうちに満面の笑みのヘイリーが生徒会室のドアを開けたが、渋い顔をしたリロイに帰宅を進められてしまった。



「いえ、そのような!鼻血は止まりましたわ。私元気です。」



「いや、鼻に詰め物したまま言われてもなぁ…、ヘイリー嬢とてその姿見せたくないだろう。無理はしないでくれ。」



「あら、いやですわリロイ様顔が殴られて腫れるでもなし私鼻血時々出すので慣れてますわ!」



時々、武道科の練習風景や水道付近で半裸になり体を拭く生徒やそこから水遊びに発展しけきゃっきゃはしゃぐ筋肉の卵達(生徒)を覗いては鼻血を出してるヘイリーであった。

もちろん周囲は儚い外見から、からだが弱く出やすい体質だと思っている。ためらいなく鼻に詰め物をして授業を受けたりもするが誰もつっこまないし、むしろおかわいそうなヘイリー様で通っていた。

しかもヘイリーは全員が貴族女子の淑女科。

関わったことのある女子ならばそんな人だから、で通るがはじめて見たリロイにとっては中々の衝撃的だった。



「リローイ!

機材運び終わったぜ、次何を運べばいい?」



そこに戻ってきたのは訓練着に身を包んだガスト。

暑いのか、上着は腰に巻いている。上はタンクトップ一枚。



「あ、もう体大丈夫ですか?」



明るく元気にガストが問いかける。

間近で見る麗しい筋肉とタンクトップ。

ヘイリーはまた鼻血を吹いた。

また生徒会室が阿鼻叫喚になったのだった。









「とりあえず…今日の分は終わった…な…」



ぐったりとリロイが告げて帰る事になった。

時刻はもう10時を過ぎようとしていた。後二時間で真夜中だ。

そこまで残ったのはリロイとエレクトラ、ハナにガストだった。事務と書類仕事の中心はガストを除く三人だったからだ。

リロイの従者のゼベットは一足先に戻り、部屋を整えている。ガストはパシリの為と万が一リロイが倒れたときの回収係の為に残っていた。



「では、私はエレクトラ嬢を送る。ガストはハナ嬢を。」



「おう、お嬢送ったら俺も行くからそっちの特寮前で待っておくように。」



当然のようにリロイは言うとエレクトラを促した。



「私は構いませんわ、お二人でハナさんを連れていって差し上げて。」



こんなに遅くまで残ったのははじめてのだったがリロイの手伝いでそこそこ遅い時間に一人帰る事もあった。

もっとも心配した侍女のメリッサが途中まで迎えに来てはくれていたが。今日は誰かに送ってもらうからと言付けたのでメリッサは居ないだろう。

けれど慣れた道。一人でも平気なはずだとエレクトラは思った。



「何を馬鹿なことを言っているんだ。

貴女と同室のメリッサ嬢も心配しているはずだ。行こう。

ハナ嬢、おやすみ。明日もよろしく頼む。」



「!!!」



「はいっ!おやすみなさーい!!」



「お疲れ様です、エレクトラ様。それでは。」



眉をしかめたリロイはエレクトラの手をとると歩き出す。

驚いて固まるエレクトラなど構いもせずに。

それをニコニコとハナとガストが見送った。

二人とも笑顔である。



「エレクトラ様、真っ赤だったねぇ。」



「リロイはまったく気づかないしなぁ…無意識に下心もなく手を繋いじゃうあたりさすがですけどね。」



「恋する女の子は可愛いねぇ。」



「お嬢、外見幼女なのに言い方と醸し出される雰囲気がばばくさいですよ。おばーちゃんか。」



「幼女言うなバカ!」



二人のおいかけっこはハナの居る特寮まで続くのだった。







内心心臓ばくばくで真っ赤なエレクトラ嬢。

そしてリロイのつむじが見える自分の身長に切なさを覚えるのでした。

リロイは身長小さいです。

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