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扉を開けると。

読んでくださる方に感謝を。





生徒会室は騒然としていた。

現役の弱小とはいえ公爵が倒れれば、ざわざわなるのは当然か。

父親が倒れた事にさすがのシンシアも驚いたようである。



「お父様!」



ベタベタに甘やかされているのでシンシアは両親が大好きであった。

大好きなものには愛情を感じる心はあるのだ。反転すると酷いが…



「お待ちなさいな、先程聞き捨てならない言葉を聞きましたわ。」


「王妃どころか帝国の后にもなれるとおっしゃいまして?」



そんなシンシアの行く手をセレーナとラクーアが阻む。

怖いもの知らずな唯我独尊お嬢様シンシアはギッと睨み付け叫んだ。



「どきなさいよ!

お父様が大変なこともわからないの!?」


「貴女こそ、わきまえ下さらない?

父親が倒れたのは貴女の浅はかさと物知らずのせいよ。」


「名ばかりの厚顔無恥な行いをする公爵など私達が気にとめる必要はありませんわ。」


「なんですって!

何様のつもりなのよ!?!」



何様…その言葉を受けて、二人はそれはそれは美しく微笑んだ。



「私、ベイモス帝国皇太子妃のセレーナですわ。」


「私はレイバーン公妃、ラクーアです。」


「私達が名乗ったからには今から貴女がおっしゃることは公式に我々の国に向けての言葉と受けとりますので悪しからず。」


「うふふ…

セレーナ様その言い方では彼女、理解できませんわ。

ウォルクラウンのお嬢様とやら、貴女の言葉を我々が侮蔑…ああ、悪口とか見下すようなことですわよ?として受け取った瞬間、よくて貴女の父親が処刑、最悪戦争になりますのでよく考えてから口を開くとよろしいわ。

国を滅ぼす元凶になりたいなら…さぁ、先程のように話してごらんなさい。

ある意味傾国の美少女となれますわよ。」



私的なモードから公的モードに切り替えた二人。

いくら親友といわれる仲とはいえ、皇太子妃と公妃となれば互いを様付けや他人行儀に接することなどお手のものだ。



これは不味い…とゼベットは感じた。

もしもの時はシンシアに蹴りを入れてうやむやにする気で密かに構えた。

空気の読める子なリロイはどう二人に穏便に退場を願うか頭の中で検討するが、ひとつも良い案が思い浮かばず冷や汗がつたった。

他のメンバーはいきなりの戦争話に面食らって動けない。


シンシアも、さすがに不味いことは分かったのだろうが、今にも文句を言いそうに口を戦慄かせていた。



ごくり…と誰かの息を飲む音が妙に大きく聞こえたときー…















「うっわ、閉めようとするな!

気持ちは分かるけど、ボリス、一応国の危機だろ!」


「こんな馬鹿馬鹿しい事が原因で戦争など、ああ、私は休暇扱いなので見なかったことにしてもいですよね、そうしよう。」


「できるかよ、アホか。

まぁ、最悪そこで根性なく倒れてる奴の首はねて手打ちとすりゃあいいさ。」



開かれた扉のむこうには、この国の者なら知らぬ者はない程に有名な美しき有能な能面宰相と苛烈で知られる若き将軍が立っていた。






サブタイトルはボリス達にかけてました。




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