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ワインド  作者: 楓かえる
7/8

ワインド舞台裏

Thank you for your reading!!

ワインドの舞台裏。答え合わせのページです。


※小説本編「ワインド」「ビヨンド」「クライム」のネタバレ注意!

ネタバレを見たくない方はご覧になりませんようご注意ください。

世界の名前・正体


「ワインド・ザ・ワールド」。(通称ワインド)


井戸の底に落ちた、ぜんまい仕掛けのオルゴール世界。

生きた人間も死んだ人間も同様に取り込み、

パーツ化してしまうという恐るべき性質を持つ。

あらゆるものが鏡のように反転している。


時間は非常にゆっくり。少年少女が来ている間は完全に停止していた。

ねじが正常に動き出す時、時間もまた動き出す。


浸水による崩壊は少しずつ進んでいる。

「ワインド」の時点で、抜け出さねば、生きたまま失踪する瀬戸際だった。



ピエロの正体


ワインドの先住者。パーツではなく創立者。

本名ワインド。オルゴール技師。

来場者に嘘を一つだけ吐き、

見抜けなかった者のカード(命)を破壊しクライムに貶める。

オルゴール世界に「歪み」をもたらすのが目的。



クライム


罪人たち。ハート・スペードのカードをそれぞれ所有していたが、

ピエロに気に入られ永遠に閉じ込められた。

スペードが生を表すという記憶のみ僅かに残っている。

命あるものへのやっかみで、スペードに執着する。


蓄積されたピエロの罪そのものとも言える。


ハートを持っていた者にはピエロのスペードを見せ、

生死を表すカードであるという情報を与える。

(罪人を試すために生死を逆に教える事もある)


クライム達はピエロにスペードを渡すと、

ピエロが現世に帰ってオルゴール世界が壊れるのではないかと心配している。

ハートは死なので興味を示さない。



ピエロの嘘の条件


・嘘は一人につき一つ

・ピエロは人の生死を操れない

・嘘をつくときは、その人の選択を操りたい時・傷つけたい時

(無意味に嘘はつかない)

・それ以外は本当の事を言う

・嘘がバレなければ、来場者を好きにできる

・嘘がバレた時は、ワインドから出る



カードのルール


・カードは一人につき一枚。その人の命を可視化したもの

・生のカードはスペード

・死のカードはハート

・誰かのカードと交換する事はできない

・壊れると生命を失い、小人(クライム)になる

・現世に帰る時は、ワインドにカードを置いていく

(鏡なので、カードを映さなければならない)

・カードを持ち帰るとカード諸共体を失い、失踪する

・ピエロの承認と保護を受けると安全に帰ることができる。

(特に来場者のスペードはクライム達が羨ましがって壊そうとする)


・自らの生も死も受け入れる決意のある者だけが、生命を全うする



3本のネジ


・少年と少女が落ちてきた時に外れた柱時計のパーツ。

オルゴール世界が正常に動く為に必要だが、世界の崩壊そのものは防げない。

・少年と探した時に2つまで見つけた。

(その後少年は3つ目のネジ探索を放棄)

・少年を現世に帰した後、少女の見つけやすいように、舞台や、観覧車などいつも隠し場所にしているポイントに置いた。3つ目のネジだけは少女と一緒に探した。



4枚のトランプ


・来場者がハートの場合に用意される4枚のカード

(スペードの場合には別の手段を用いる)

・ハートは乙女(来場者)のカード

・スペードはピエロのカード

・ダイアとクラブは普通のトランプ

・カードの隠し場所はピエロの気分次第だが、スペードは柱時計まで誘導してからこっそり螺旋階段に置いた。




各話解説



「ワインド」


少年によって井戸に突き落とされた少女、フレイル。

彼女は少年とピエロが対峙している間、

森をずっとさまよっていた。

殺されかけた記憶を失っている。

周囲に向けられた死んでしまえという悪意ある視線を、

自らの願望と混同している。生きている。


通常は死を恐れ、拒絶するのに、

死を求める少女にピエロは興味を持った。

(本当に死にたいのか?それならば生かしてみたい)


--------------------------------------------------


(君は死にたいだろうけど、スペードは覆せないし、

罪人でもない君を僕はどうすることもできない)

(君のカードは大事に守る)

(楽しかったよ、さよなら)


フレイルは他人の真実と本心のみを見抜く。嘘は無効。

少女は結局死にたくなかった。


(こんな私を?いきてほしいとおもうの?あなたは、うそをついてまで!)

「うそつき」

(あなたはうそつき、なのにだれより私のみかたで)

(それがうそなら、・・・ううん、これは私のねがい)

(あなたは)


振り返らずに去ると思い、自らのカードと少女のカードを胸に抱いた瞬間、

少女は振り返る。

嘘つきピエロは初めて、嘘を見抜かれた。


「どうして?」

「だってあなたはいきている」


そしてピエロは、2枚のスペードを抱いていた。


--------------------------------------------------


※スペードは現世への扉に近い、時計の針に引っ掛けておいた。

スペードの形に穴が空いているので引っ掛けやすい。




「ビヨンド」


少女を突き落とした少年はその直後、死亡して井戸に落ちた。

「命令した誰か」が殺したのだろう。

少年を殺した凶器は井戸の底のオルゴールに衝突し、

現世へと通じる大きな穴を空けてしまう。

少年は少女のカードと自身のカードの2枚を所有している。


少年は重罪を犯すも、他人の命令に従っただけ、

意志の弱い凡人の成れの果てで、ただの義務。反省の様子もない。

凡人を嫌うピエロの気に入らず、

「生きていたのに、選択を誤って死ぬことになった」

という絶望を見せられた上で現世に送り返される。死去。

ハートのカードをピエロに渡していた場合はその場で破壊され、

クライムと化していた。どちらにせよ絶望。


◆カードを毟り取った訳◆

失踪させて少年の罪を「無かったことに」

するつもりはないから。




「クライム」


少年少女がオルゴールを破壊する前のワインド世界の一幕。

乙女は死んでいたがピエロの正体の一部を見抜き、

独特の美学を貫くなど非常にピエロの気に入る罪人だった。


生きていたいという願望の余り、

自らの死を最期まで思い出せず、ピエロに敗北。


ピエロの嘘は「君は生きている」ということに尽きるのだが、

「自分のカードはスペードだったのに、ピエロに奪われた」と

誤解したままクライムになった。

クライム達の台詞の原因が知れる。


※スペードはピエロのもの。

破壊されれば創立者といえど無事では済まない。

ダイア、クラブはただのトランプ。数合わせ。


☆カード破壊シーンから、ダイア、ハート、クラブ、スペードの順に

文字配置でカードの柄がある

(HPのみ正しく表示されます)



【クラウン】

意味

・ピエロ:clown

・王冠、王位…この世界の主:crown



【Wind the Stage!!】

意味

・ステージを巻いて!(ステージを始めよう!)

・ワインドのステージ!



【Wind the World!!】

意味

・世界を巻いて!(世界を動かそう!)

・ワインド・ザ・ワールド…オルゴール世界の名前



【well come】

意味

・ようこそ

・井戸へようこそ

welcomeが正しいが、wellには井戸の意味がある為この表記。

「ビヨンド」の挨拶。ささやかなヒント。


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