1 運命の日
「親愛なる橘 鈴へ。
やあ、元気にしてたかな?今僕はマジックアカデミーに通っているんだ。さすが魔法都市だといわれているわけだね。受験だけど本当にギリギリだったよ。だけど合格できたんだ。それも鈴が協力してくれたおかげだよ。やっぱり最初は上手くはいかなかったけどね。だけど気の合う仲間ができたんだ、だから今はこの生活に満足しているよ。だけどやっぱり君たちといた孤児院が懐かしく思う。別に今の生活が悪いってわけじゃないんだ。ただ君たちと一緒にいた頃が今はとても眩しく思えてさ。ごめん愚痴を書くつもりはなかったんだ。君たちに迷惑をかけたのに身勝手に出ていたりして。だけど僕は武芸以外に自分の可能性を見つけたいんだ。2度と過ちを犯さないために。久しぶりの手紙なのに変なことばかりゴメン。また手紙出すよ
神城 朱里 より」
今、僕はマジックアカデミーの校門前だ。だけど毎度ながら朝から決闘はしないでほしい。
二人の男子生徒が戦っている。ネクタイを見るにあの白色は2年かな。よく見たらあの二人ド○えもんのジャ○アンとス○オに似てるな。しかしよくもまぁギャラリーが集まるね。こんなつまらないことに。すると横から声がした。
「朱里じゃんおはよう」
こいつは富士見 真紀入学当初から気の合う武芸科の生徒だ。おっと一様言っとくがこのマジックアカデミーいやこの都市は普通科と武芸科の二つににわかれており生徒たちは切磋琢磨しておられるのだ。ついでに俺は普通科。
「真紀かおはよう。しっかし朝から2年もご苦労なことだよな。決闘なんて放課後にやればいいのによ」
『決闘』決闘とは、この都市でのみで武芸科の生徒なら決闘によって勝ったものが相手に一つ言うことを従わせることができる権利だったっけな?ようは、負けた者にゆうことをきかせることができるってこと。
「だよな~この決闘も2年の女子生徒に先に告白する権利を賭けて勝負してるらしいんだ」
「その先輩って?もしかして生徒会長の綾崎さん?」
「そうだぜ。2年で一番綺麗って噂の美人生徒会長で去年の武芸科の成績は歴代に残るほどだった。そて去年告白された数は50以上!だけど全部断ってるんだってさ。だけどこの学園におけるスーパーウルトラ美人生徒会長なんだ」
なぜ真紀はそんなことを知っているのだろうか?それよりもスーパーとかウルトラとかお前は小学生か!!なんでもくっつけるんじゃありません!!なんて考えているうちに勝負に終わりが見え始めた。
二人は互いの武器を激しくぶつけあう。火花散る互いの生死をかけた戦いはどうやらジャ○アンが有利なようだ。重量級の斧を振り回し果敢に攻め立てる。上段、下段からの切上げ切下げにス○オはクレイモアで応戦するが斧の一撃の前に防御しきれずに押されて攻撃に回れていない。ついに剣が弾かれ手から離れた。クレイモアはそのままギャラリーへ。危ない!!と思った時にはもう遅かった。俺は手に投擲用武器を投影しクレイモアへ思いっきり投げつける。ガキッンっと鉄と鉄がぶつかる音をあげクレイモアは起動をわずかに変え生徒の真横に突き刺ささった。さすがの決闘者たちも生徒の安否を心配し振り返っている。しかし、危なかった少しでも間に合わなかったらあの生徒死んでたよ。まったく殺り合うのは構わないけど他に迷惑かけないでほしいな。なんて文句を考えている俺だがギャラリーの視線を感じ俺は自分がした軽はずみな行動にハッとした。俺が入学してからちょうど1ヶ月。己が禁忌としていたパッチを使用してしまったのだから……
「もう一度聞きます神城君どうして君はパッチを持っているのですか?それもID登録されていないパッチを」
俺は今、学園長の前で質問攻めを受けている。正直言って話すつもりはない。
「いいですか神城君。パッチとゆうものは普通科生徒が持っている物じゃありません。そもそもパッチは手術で体に埋め込まなきゃ発動しない。なのに君は発動できるどうしてですか?」
それくらいわかっている。パッチは体に埋め込み融合させてさまざまな能力を扱うことができる。それゆえにパッチを持ていない人からは火出したり、物浮かせたりしたら魔法を使っているように見えるわけだからここは魔法都市と呼ばれている。決闘をしていた2年の二人はきっと武器をパッチから発現させて決闘をしていたんだろう。俺だってやろうと思えばそのくらいできる。だけど俺は……
「まだだんまりですか。いいでしょう神城君あなたは特例ではありますが武芸科生徒に転科させます」
「待ってくれ学園長俺はそんなの認めない!!」
せっかく平穏な生活ができると思ったのにこんなのはあんまりだ。
「どうしてですか?パッチを持っているものは武芸をやるのはこの都市の仕組みだとわかっていますよね。なら転科するのは当たり前でしょう。それに普通科の生徒がパッチを持っているなど認められるわけがない」
「だがそれでも……」
「異論は認めません。もういい下がりなさい。配属するクラスは改めて通達します」
「ちょ、ちょっと待てくれよ学園長!!」
食いつこうとするが、学園長の念動力で無理やり追い出され、扉も入れなくなってしまった。
「明日からどうしよう……」
俺はただやめる方法だけをひたすら考えていた。
俺は、翌朝ポストに入っていた封書にFクラスに配属が決定したことが記されていた。俺は乗り気ではなかったが放課後向かうことになった。
「まいったな。どうやってやめようか言って聞いてくれる相手ならいいんだけど……」
憂鬱な気分のまま放課後、Fクラスへいくとあれ?真紀がいるぞ。
「おーーい真紀」
真紀は一回振り向くと無視して離れて行った。どうしたんだ?いつもだったら犬みたいに寄ってくるのに。
「君、神城 朱里君だよね」
ふと声をかけられ振り向くと
「っえ!!か、会長!!なんでここにいるんですか!?」
そこには美人会長の綾瀬会長が立っていた。
「一様、私はFクラスの隊長をしてます。綾瀬 流です。よろしくね朱里君」
マジか。とゆうことは……
「その会長、質問なんですが真紀はFクラスなんですよね」
「真紀?あ~富士見さんのことね。そうですよ。富士見さんはうちの期待の新人なんです」
なんて嬉しそうに語る会長を見てちょっとドキっとしちゃたり……
「えっと朱里君?顔赤いけど大丈夫?悪いけど今日は模擬選なんだよ。学園長があなたも参加させなさいって連絡がきて待ってたんだけど」
「……マジデスカ」
俺はこの日を境にまた闘争の日々に戻った
はじめまして。初投稿です良かったらアドバイスをよろしく