8.計画
毎日投稿時間不定期
「では、ガスパロでまた会おう」
「はい。どうかご無事で…」
そう1号がいった直後、列車の扉が閉まった。皆は俺に手を振った。俺も手を振り返した。まああいつらなら大丈夫だろう。そう思いながら電車を見送った。
「ああ、なんて気持ちがいい夜なんだろう。」
きれいな夜空、沢山の星、この世界にしかない赤い月。すべてが神秘的だ。
こいつは何を言っているんだ。そう思った人も少なくないだろう。俺は、今空を飛んでいる。なぜ空を飛べるのか、それは生活スキル浮遊と防御スキル高速移動を組み合わせればできる。簡単な話だ。
浮遊は宙に浮くことができるスキルだが、自分の意志で動くことは不可能だ。だから浮遊に素早く動くことができる高速移動を組み合わせることによって速い速度で飛ぶことができるのだ。
そんなことを長時間考えていたら、あっという間にガスパロへついてしまった。時刻は10時半…あいつらの列車がガスパロに到着するのは11時なのでまだ30分程時間がある。
(ロザリア、30分時間余ったんだけど何すればいいと思う?)
<<30分の時間の使い方として最も有効な方法を表示します。>>
ほうほう、なるぼど30分の時間の使い方として最も良いのは、ガスパロ名物、焼きマカロンを食べる…か。じゃあ食べるか!…じゃなくて!
(なんでそんなどうでもいいことしなきゃいけないんだよ!)
<<そりゃ、せっかくガスパロに来たんですから存分に楽しまないと。>>
(…わかったよ。しょうがないな、焼きマカロン食べるか。)
「すみません。焼きマカロン10個ください。」
「はいよ。」
(こいつ一人で10個も食べるきなのか?すげーな…。)
俺達ghostは今資金不足だ。このままでは彼女たちに与える食事もなくなってしまう。だから本当は焼きマカロンとか買いたくなかったけれど、ロザリアにそこまで言われたら仕方ないよね。
俺は近くのベンチに座って焼きマカロンを食べ始めた。しばらくすると隣にに挙動が怪しい男が座ってきた。
「調子はどうだ…。そうか、任務は成功できそうか…。それはよかった。」
なにについて話しているのだろうか。あの男大分怪しいぞ。
「生活スキル、盗聴を発動。」
小声でそう詠唱した。
「あの男はどんな感じだ。」
<はい、噂の通り戦闘を好む狂った男でした。>
「そうか。くれぐれも気をつけてな。」
もしかしてあいつ、俺のことについて話しているのか。となるとあいつはミハエルの関係者かもしれないな。暇だし後を追ってみるか。
俺はあの怪しい男のあとをこっそりついていくと、男は途中で姿を消した。
「くそっ。気づかれてしまったか。これは結構まずいことになってきたぞ…。」
俺はこの深刻な事態に、不安を隠せなかった。
(まずい、やつに追われている。このままだと俺は殺されてしまう。どうすれば逃げ切れるんだろう・・・。)
ベルナルドは焦っていた。あの男が私を見つけてしまったのだ。いくらなんでも仕事が早すぎる。このままだとミハエル協会は全滅の一途をたどることになる。このままでは長も危険である。
(本当にどうすれば。そうだ、これを使っ他跡にてレポートすれば、あいつも終わりだ。)
ニタニタと笑いながらベルナルドは、謎の瓶を地面にばら撒き、テレポートを使った。
「誰だ!」
なにかの気配に気づいた俺は声を張り上げた。
「ぐぅおおおおおおお!」
ふと後ろを見るとそこにはゾンビの大群が・・・。これはまずいことになってしまった。