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転生したら命を狙われたので最弱スキル「創作」を使って抗おうと思います  作者: かつどんの端っこ
第一章:転生、グレンの誕生
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5。ghost

6話目は11月10日午前8時に投稿します。

 「わかった。俺がお前を養ってやるよ。だが一つ条件がある。殺されたくなければ、俺の配下になれ。」


「・・・わかりました。私は今から貴方様の配下でございます。」


「覚悟を決めたんだな。いいだろう、俺がお前を責任持って養う。ところでお前、名前はなんていうんだ。」


「ハンナ・アーレンと申します。」


「ハンナ・アーレンか・・・覚えておく。もう一つ質問がある。ハンナは見たところ盗賊ではないようだが、どうして盗賊とともに行動していたんだ。」


「私、実は奴隷なんです。小さいときに両親を失ってしまって、ダダでさえ貧乏だったのに一人になってしまい、どうしようもなくなりました。」


「なるほど。」


「そのときあのとうぞくの偉い人が来て、”お前が俺たちの奴隷になったら。貧乏な生活から開放されるぞ。”と言われ、私の了承無しで無理やり入らされてしまったんです。」


どこの世界にも貧乏人というのは出できてしまうんだな。この少女は俺の前世と同じように小さい頃から貧乏なんだな。何故か親近感が湧いてしまった。だから、俺は責任持ってこいつを全力で支えようと思った。


「私からも一つ質問してもよろしいでしょうか。」


「ああ、いいだろう。言ってみろ。」


「まず、あなた様の名前はなんというのですか。名前がわからないとコミュニケーションを取ることが難しくなるので教えてくれませんか。」


「私はグレン。闇を狩るもの。俺を見た敵は生きて帰ってこれないだろう。」


決まった!格好良いセリフを言うのはこんなにも気持ちが良いものなのか。あの少女はどんな反応をするのだろうか。楽しみだ。


「そうなんですね。グレン様はなぜ盗賊を狩っていたのですか。それと、グレン様は何が目的で盗賊を狩っていたのですか。」


え、それだけなのか!?”そうなんですね”で終わり。せっかく、惚れるぐらい格好良いことを言ったと思っていたのに。悲しい気持ちで胸がいっぱいになったが、それどころではなかった。質問に答えなければ。何が目的でなぜなぜ盗賊を狩っていたか、か・・・。そんなものにしっかりした理由なんてなくないか?強くなりたから、とかかな。でもこの少女は頭が良さそうだ。きちんとした理由がなければ不思議に思ってしまうに違いない。困った。なにかいい方法はないのか・・・。俺はとっさに思いついた。ことを少女に言っていた。


「俺は強すぎるせいで、ミハエル協会から命を狙われているんだ。ミハエル協会に勝つために。戦闘の練習をしていたんだ。」


我ながら完璧な嘘だ。ミハエル協会が俺がよく見ていた漫画に出できていたことを思い出したから、とっさに言ってしまったが、バレないだろうか。いや、多分バレるだろう。大体ミハエル協会なんかこの世界にあるはずがない。そうおもっていたのだが、


「あのミハエル協会がグレン様の命を狙っていると・・・。確かにミハエル協会は、評判が悪いですものね。裏で狙われていてもおかしくありません。」


最初はノリで信じているふりをしていたのかと思っていたが、どうやら本気で信じているらしい。あれは、尊敬に満ち溢れた眼差しだ。まさかミハエル協会がこの世界に存在するとは思っていなかった。本当に彼女には申し訳ない。これからは嘘を付き続けなければいけないようだ。


「よし、俺の隠れ家に連れて行ってやろう。”テレポート”」


テレポートを使用して、俺とハンナは無事隠れ家に入ることができた。創作スキルのお陰でテレポートが使えるようになった。本当にこのスキルは最弱スキルなのか?


ちなみにこの隠れ家は,俺がまだ幼かった頃に作ったものである。ここなら家からも近いので親にバレることはないだろう。


「グレン様。私もミハエル協会を倒すのを手伝ってもよろしいですか。」


この少女は素直な上に頭が良い。これはいい手駒として使えそうだ。だから


「いいだろう。元々そのつもりだったしな。」


と言っておいた。


「ところでグレン様、名前はどうなさるのですか。私が入ってきたのでこの団体の名前を決めたほうが良いかと思います。」


名前?考えてもいなかった。彼女が入っても名前のないまま続けていくつもりだったから、必要ないと思っていた。だが彼女に言われたら話は別だ。俺は彼女を全力で養っていくと決めたんだ。願いの一つは答えてやらなければいけない。なにか良い名前はないのか俺は必死に考えてこう言った。


「二人の頭文字、gとhを取ってghostという名前はどうだ。」


「ghost、いいですね。闇を狩るものにはぴったりな名前です。」


「そうか、ではこの団体の名前はghostで決まりだ。」


すべてが上手く行き過ぎている。これは神の仕業なのではないか・・・。そう思ってしまうほど、完璧だったのである。




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