第7回 「漫才:ガソリンスタンドのバイト」
予定より一日遅れました、ごめんなさい。
◆第7回
ハナヲ 「うち【やみきハナヲ】だっちゃ!」
かんなぎ「いつも、ヤル気まんまん【かんなぎリン】だよ!」
ハナヲ 「ただのおまけコーナーやったのに本編から独立して早7回目、いい加減作者も飽きはじめた頃やんね?」
かんなぎ「いーえ、張り切ってましたよ? 『リンちゃん、今日も頼むね!』なんてニコニコして」
ハナヲ 「こわっ。ナニ考えてんのかワカンナイ! 突然倍返しされるかも」
かんなぎ「センパイは老成しすぎですっ。てか、大先生に何かしたんですか」
ハナヲ 「さて。今日はどーしよっか?」
かんなぎ「思うんですが、もしわたしらがバイトしたら、どーなりますかね?」
ハナヲ 「うひー。今日は漫才チャレンジなんやね、受けて立ちましょう!」
かんなぎ「わたし、ガソリンスタンドの店員さんって、いっかいやってみたいです」
ハナヲ 「りょーかーい。――ブーン。キキッ」
かんなぎ「らっしゃいっせ! ストーップ! ストープ! オーラーイ、オーラーイ、ストーップ、ストーップう!」
ハナヲ 「わっかんないよ」
かんなぎ「当店では、ストップの合図で前進、オーライで停まって頂きます」
ハナヲ 「入店前に事前ミーティングが必要だね。まぁいーや、マンタンでお願いします」
かんなぎ「マンタンですって。ちょっぴりえっちでカワイイですよね、お客さん?」
ハナヲ 「アンタの感性なんてどーでもいーわ、てか、わたし、その質問に答えるべき?」
かんなぎ「窓拭きします?」
ハナヲ 「水取りワイパー渡されても、わたしはしません」
かんなぎ「で? 軽油ですか? 灯油ですか?」
ハナヲ 「車やから灯油はダメな。レギュラーで」
かんなぎ「入れるんですか?」
ハナヲ 「わたし、何しにガソリンスタンドに来たの? 入れてください」
かんなぎ「爆発しますか?」
ハナヲ 「しません。わたしの口に入れようとしないで。車にね、入れてね。……あ! 燃料タンクにね! 勝手にトランク開けてんやないで! アホか、この店員」
かんなぎ「センパイがオーバーヒートしてどーすんですか?」
ハナヲ 「ウマイ事、ゆってんやないわっ! もーいーから、早くして」
かんなぎ「ところでお客さん、中学生なのに車運転して大丈夫なんですか?」
ハナヲ 「そもそも論ゆーな。漫才とリアルを混同すんな。フリや、フリ!」
かんなぎ「フリ?」
ハナヲ 「だから、運転してるフリ!」
かんなぎ「あ、そのポーズ、バカっぽい。例えばブーン、キッとか言う人も」
ハナヲ 「アンタが店員役取ったんやろが。わたしがドライバー役せなしゃーないやんか!」
かんなぎ「あー、お客さん。またオーバーヒートですか。はいっ、キャップオッケー、ロックオンオッケー。どちらにお帰りですか?」
ハナヲ 「……いまロックオンってゆわなかった? ……えーと、市内の方に向かいます」
かんなぎ「そーですか。いってらっしゃーい」
ハナヲ 「誘導せんのかよ!」
かんなぎ「市内がどっちか知りませんので」
ハナヲ 「もーえーわ」
ハナかん「ありがとーございましたー」
かんなぎ「……わー。打ち合わせ無しで、ぶっつけ本番の割にはマシでしたかね?」
ハナヲ 「知らんけど」
かんなぎ「うっうーん。リンちゃん今日もまーたまたひとつ、お利口になっちゃったものなー」
ハナヲ 「はろーぐっばーい」
かんなぎ「……次回は来週の水曜日でーす。知らんけど」
ガソリンスタンドネタ