表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

2歳ー5-

ブックマークありがとうございます。

これからも頑張っていきたいと思います。

目が覚めると大きな格子がさらに小さな格子で区切られたような、いわゆる小組格天井(こぐみこうてんじょう)がみえた。

乙姫(おとひめ)様!お目覚めになられましたか!?」

横をみると侍女(にょうぼう)2人が歓喜の表情で私を見ていた。

「北の方様!乙姫(おとひめ)様がお目覚めになられました!北の方様ぁぁぁぁ!」

一人の侍女(にょうぼう)が私の母のところに走っていった。


「私・・・、わたしどのくらいねてたの?」

危ない危ない、今まだ2歳児なのにはきはきしゃべるところだった。

「乙姫様が倒れられて2日経ちました」


先ほどから出ている『乙姫』だがこれは末の娘ということである。私の母は正妻で子供が五人いて、息子が2人、娘が3人いる。息子は1男次男三男の順に太郎次郎三郎(たろうじろうさぶろう)となり、娘は長女次女三女の順に大姫中姫(だいひめちゅうひめ)乙姫(おとひめ)となるらしい。ってか二日?もうちょい起きるの遅かったらこの時代の医学的にヤバかったんじゃね?


「ふつかかんもねてたの・・・」


「薫!薫!目覚めたのですね!!よかった・・・」

どたばたと足音が聞こえたと思うと母が現れ、私の無事を確認するとへなへなと倒れた。私の母は私と同じ黒髪に深紅のバラのような眼の色をした美人さんである。名前は・・・知らない。この乙女ゲームの大まかな内容は菫から聞いていたが主要人物以外の名前など覚えようとも思わなかった。あとで調べよう。てかお母さまの全力ダッシュによりいつもついてくる人たち(にょうぼう)がいない。まさか道中で置いて行かれたのでは?その服装(小袿)で走れるとは実は相当なマッチョなんじゃ・・・。



そんな母は私の枕元に座り、私の頭をなでながら安堵の笑みを浮かべた。


「おかあさま・・・しんぱいかけてごめんなさい」

「薫が無事ならばよいのです。ああ…私の大事な子・・・。」

そういって母は私を抱きしめた。


「薫が目覚めたというのは本当か!」

ドタンッバタンッゴンッと先ほどの母と似たような感じで現れたのは父である。てゆうか激しいな、絶対どこかしらぶつけたろ。こちらは少し青みのかかった黒髪に瑠璃のような濃い青の瞳である。名前は六条ナントカだろうに多分。


「おとうさま、わたしはげんきになりました。」

母に抱きしめられた状態のまま言う。

「そうかッ・・・、そうか・・・。」

父は私の顔を覗き込み、安心からか涙目になった。




その後、私は心配性な両親の命により3日間布団から出してもらえなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ