おにぎりパン
「久しいな⋯⋯シュー・ク・リーム」
「決戦のときだ、マカ・ロン⋯⋯!」
「くっ⋯⋯すごい熱気だ! まるで会場全体が炎で熱せられてるみてーだぜ!」
「ミソデン・ガクさん、この戦いを見ていてください! 僕が、彼に決着をつけるこの戦いを!」
「ふぅ⋯⋯お喋りは終わったか。シュー」
「その余裕が貴様を殺すぞ、マカ!くらえ!」
「何!? シューが鋼の剣を頭上に抱えたまま飛んだ! その跳躍、ゆうに200キロ!」
「ぐ、ぐわー!」
「や、やった⋯⋯。跳躍後の重力加速度を利用したシューの蹴りがマカを貫いた! あの位置、いくらマカといえども数秒は動けん!」
「ぐ⋯、まさか手に持った剣ではなく蹴りを使ってくるとは⋯⋯成長したな⋯」
「なんて言うことだ⋯あの位置への攻撃を受けてまだ余裕の態度を保つとは⋯⋯、シュー! この男、先程お主が成長していると言ったが、こやつ自身も成長しておる!」
「ふぅー⋯⋯⋯」
「動じていない! これまでの戦いがシューを肉体的以上に精神的に成長させたのだ! 以前のしゅーであれば、この時点で精神的に負けていた!」
「お返しだ! くらうがいい!」
「あぁ! マカの眼球が大きく開き、シューに向かって粘液を噴出した! 不味い! 避けろ、避けてくれ!」
「凄い⋯⋯戦いでした」
「ああ。もし一手でも違えればやつの勝利じゃったであろう」