幼女転生
ちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちまちっまっ!!
どうやら転生したらしい。
おなごに。
いささか思う所も無くはないが。
受け入れるしかあるまい。
かって思う様に生き敗北し死んだように。
しかしこれが転生かどうかも、解りはしない。修羅王の悪霊がいたいけな女児に取り付いただけなのかも知れぬ。
と自嘲する。
己としてはそれが良いが、私としては微妙である。
自分に取ってユリナも修羅王も等しく自分である。
そう自覚している。
なのでどちらかを貶める必要を感じない。
だがそれでいて解離もしている。
時間が解決するやも知れぬな。
だがそれはおなごの人生を歩むという事。
やがて男の、子を孕み赤子を抱き母乳を与え育てる。
その前に月のモノが来る。
この修羅王が?
この時、己は初めて絶望という感情を理解しかけた。
だがユリナの自分はそれが当然と受け止めている。
ままならぬ。
2ヶ月ほど過ぎた。
最初はこの身体自体に慣れず不便であったが大分慣れる事が出来た。
何せすぐに転けるし、力もない。
とりあえず修練を始める事にした。
まずはドラゴンフラッグ位楽勝で出来る身体を手に入れなければな。
型の訓練も始めた。
すぐに筋肉もつくだろう。
何せパパの子だ。あの遺伝子が血が流れているなら期待しても良かろう。
さらに二月たった。
筋肉が肉がさっぱりつかぬ。
ユリナの肉体は非力なままだ。
なんという事だ。
無論、自分の身体の能力としてはこの歳にしてはマシかもという段階。
修羅王の剛拳は望めぬ。
ならば柔拳、流水の拳を。
まさか転生して弟の選んだ道を選ぶとはな、人生は諧謔に満ちておるわ。
恵まれた肉体を持ち流派の新しきを開いたつもりであったがアレは修羅王の拳。
今のユリナには得られぬモノ。
今の己に出来るのは、型を極める事のみ。型はいいな。これだけは上達が見込める。前世では天性の勘でなおざりだったがしっかりやってみるとしよう。
さらに2ヶ月がたった。
試しに外部破壊の拳を柔らかい葉っぱで試した。反動で此方の拳がイカれかけた。
この身体拳法家としてダメダメかも知れぬ。
この辺りでようやく現在があの時代から百年ほどたった時代なのだと理解する。
村も探検が進み、住人ともそれなりに交流を果たす。
ユリナの部分がそれを上手くこなした。
ううむ。やはり対手が欲しい。練習相手が欲しくなった。
そんな時に事件は起こった。
そう、
私は/己は
運命に出会った。
こそーり、流派の名前とか決まってなくてどうしよう。
北斗竜拳? もうちょいなんとかならんかな。