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長い指  作者: naomitiara-tica
2/15

由美

この物語は全て創作です。モデルはありません。

織子は、地方の平凡な女子校を卒業していた。



大した取り柄も無く、容姿も人並みより悪い織子に世間の風は冷たかった。



が、世の中、人手不足だった事もあり、織子はどんな仕事も厭わずに働いたので、いろいろな仕事を転々としなが、生きる術みたいなものを身につけて行った。



それは人の嫌がる事を率先して素早くやり、そのグループなりフロアなりのドンを察知してそいつに嫌われ無いようにする。



仕事はさっさとやるが、目立た無いようにやる。人に興味を持ち過ぎない、聞き出さない、女の年齢をあからさまに聞かない、素早く持ち上げる....などなどだった。



そして明るく対応する事。バカをやってのける事。



これらをやり抜くのはなかなか大変だった。仕事が出来ても暗いとイジメられるだけだし、仕事が出来無くてただのお調子者だと、仕事の場を無くした。



しかし、織子は一生懸命、自分を鍛え抜いたので、そのうち大抵の集団の中で上手くこなせるようになった。



同年代の女達がアイメークやダイエットを研究してる時、織子はひたすら自分が世間に受け入れられるよう研究したのだ。



そんな時出会ったのが、由美だった。由美は明の何番めかの恋人だった。



織子が事務と言う名の雑用係として採用された広告会社の、由美は読者モデル、つまり都合よく雑誌に登場する三流モデルだった。



モデルの仕事がない時は、取材もやる。



由美が不平タラタラ言いながら倉庫の片付けをしている時、織子がそこを通り、手伝ったのがきっかけだった。



由美は容姿も悪く、太った織子を最初、バカにしたように見た。



が、あっと言うまに倉庫を片付けて、お先に失礼しまーす。と去って行った織子をすっかり気に入ってしまった。



なので、会社で織子を探し出し、食事をしようと誘い、織子なら安心だと思い、恋人の明を同席させたのだ。



まぁ、自慢したかったのだ。私バカだけど雑誌のモデルで、挙句、彼氏はこの会社の一番人気の明なのよ?と。



そして、由美はその甘い考えを後悔する事になるのだが....



3人の食事は楽しく、いや、織子がワインに酔ったフリをしてたっぷり盛り上げて、2人をおだてあげた。



織子は今まで、こんなにお似合いの美男美女は初めて見たと、2人を褒めた。由美も明もそう言われて嬉しそうだった。



が、その頃、明は例の女子大生の彼女に振られたばかりだった。だから、姿形がちょっといいだけの由美が近づいて来て直ぐに恋人になった。誰でも良かった。



そして、会社の飲み会があった時、由美は珍しく仕事で東京に行って居なかった。で、酔った明をタクシーで織子が送って行く事になった。



その時は、普通に別れたが、明はなぜかその時から織子を気に入り、何かにつけて頼り相談するようになった。



由美はそんな明と織子に腹を立て、明に迫った。一体、自分と織子のどちらが大切なのだ?と。



その場は必ず収まるのだ。



しかし、そう言う争いがあるとしばらくして、必ず明は女と別れるのだった。



だからと言って織子を寝る訳では無いのだ。連れ歩くだけなのだ。



そう。



織子を抱く訳では無いのだが、明は必ず、織子のところに戻って来た。

不思議な明。織子を友達として見てるのでしょうか?

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