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神様降臨

話の都合上、少し短めです。

 アイタタタタ。思い出すだけで痛いって。あれだねやっぱ、調子に乗ると碌なことが無いって本当なんだね。……死ぬかと思ったもん。俺。

 でもさあの時は正直、半分夢の中にいると思ってたし、矢が面白いように狙ったところに飛んでいくんだよ? 触ったこともないのに。

 俺の時代……キタ―――! てなっても仕方がないでしょ? ファンタジー好きならさ。転生して新たな力に目覚めたのか……とか思うだろ。あのタイミングなら。

 ただまあ反省はしてるよ。だってさ前の話でも書いたけど、俺がしっかりしていれば、あんな奴らにいいようにされることもなかったんだ。そして、オッサンも――

 ああそうだ。そういえばさ、俺の頭にホームランかましてくれた盗賊の一人。あの時は朦朧としたけどさ、しっかりと覚えていたことがあったんだ。

 ……売れたぜ。もしかしたら俺の出した本で一番売れたんじゃないかな?

 彼も草葉の陰で喜んでいるだろうね。クマ髭だけじゃなく、ドラゴンとかモンスターも相手にしてさ。しかも挿絵付きで売ったからね。

 閑話休題。さて、それじゃあ次は……ああ嫌だな。あんまり思い出したくないんだけど、そういう訳にもいかないし。

 はぁ仕方ない、続けるとしよう。あの後何が起きたのか? ここから先は……お子様お断りだ。


 ☆


 ――ブツ


 あん? 何だ今の音? まるで……良いところまで進んだゲームの電源が、セーブする前にオカンに切られたような……。それになんで俺……真っ裸なんだ? それにここは?

 蒸し暑く、白く靄の掛かった空間で、俺は周囲を見渡す。すると野太い誰かの声がしてきた。


『くはははは……面白い。やはりお前を引き取って良かった』


 うお、なん、誰だ!? 


『地球の神め。最初は押し付けるようにしてお前を渡してきたが……うむ! これならいい買い物であった』  


 なんだこの声? 腹に響く……。一体どこから? 


『しかしこのままでは、せっかく買ったばかりなのに壊れてしまうな。このまま観察するのもなかなか楽しいが、それではちと……もったいない』


 観察って……さっきまでのあれをか? あれが楽しいって、どんだけ性格悪いんだよ。


『ははははは! 確かにそうだな。お前にとってはそうであろうよ』


 うおおおーーー! ちょい待ちなんで? 俺今なにも言って……


『言わずともわかるさ。儂にはな』


 おいおい何だよこれ。まるで――っ! 


『おお、さすがだな。現状の飲み込みが早い。……その通りだ』


 じゃ、じゃあ……あなたはもしかして!


『うむ。儂はこの世界、エリオージュの神。名をバルザンという』


 ………………。


『う、うむ。おぬしの思考はずいぶんと速いな。最初の妙な叫びしか、読み取れんかった』


 ああ失礼しました。心を読まれるんですね、申し訳ありません神様。それであの、俺をここに呼び出したのは?


『むう。今度は急に穏やかに。お前はずいぶんと頭の回転が速いのだな』


 お褒めいただき、誠にありがとうございます。


『さて、儂の用件じゃが……現状はだいぶ呑み込めたようだな』


 てことはやっぱり俺は……。


『ああ、お前は一度死んだ。今頃お前の体は火葬されているだろうよ。見つけてくれたのは隣人だったそうだぞ? あのままでは腐る一方であっただろう。感謝しておけ』


 ――はい! ……あの兄ちゃん、やっぱりいい人だな。


『威勢のいいことだ。うむ男児はそうでなくてはいかん。さて時間もない。今からお前に授けた儂の力の一部を開放する。その力を以てこの窮地を脱するがいい』

 

 ……ってもう帰れと!? いや待ってください神様! こういう時はもっと色々と説明を! 俺を蘇らせてどうしたいのとか!? どんな力を――


『既にその力の片鱗をお前は体験している。戦いに身を置けば、おのずとその答えを得ることができるだろう。――さあ行け! 我バルザンが奇跡の力……とくと見せてやるがよい!!』


 おお、おおお、おおおおおおお! 地、地面が動いて……


『せいぜいその力を磨き、楽しませてくれよ。ムガミよ! さらばだ!』


 …………………………………ぐぼぇ。

 

いつになったら主人公は小説を書けるようになるんでしょう?


はやくヒロインも出したいな~。


……いえいえ、この神様はヒロインと違いますよ。

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