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辺境高校生  作者: にしむらぱすた
【本編】
63/64

エピローグ

 春。



 駅と列車は数々の歴史と麗しい記憶を抱いたまま、長き休息に入っていた。


 公園として整備され、やがてまた、一面の花が駅を彩る頃には。

 より沢山の人がここを訪れることだろう。



 快晴。

 

 日差しは心地よく、ホームのベンチに並んで座るふたりを照らしている。

 

 もう動くことのない列車が、プラットホームの肩にぴたり、寄り添う。


 まるで目の前に居るふたりのように。



 小山菜波は蔵田靖雄の肩にもたれて寝息を立てている。

 少年は優しい手つきで少女の髪を撫でていた。


 黄色い菜の花が沿線に咲き乱れ、満開の桜が駅舎の上で枝を揺らす。

 飛び回る蝶たち。

 遠くで鳴くホトトギス。


 これだけ心地よい天気なら、うたた寝も悪くないな・・・そう思って少年は少女のあどけない寝顔を見つめながらふと、笑みを洩らすのだった。



 いつか遠くに行くことになっても、そこで暮らすようなことになったとしても。


 必ずまたここに戻ってこよう。


 俺たちはここから始まったのだから。


















 

【あとがき】


 長らく続けてきましたこのお話も、いったんここで終了となります。

 最後まで読んでくださったみなさまに感謝しつつ。


 このお話は、実際に廃線になった某ローカル線をモチーフに、近くのローカル線などを参考に話を考えました。


 一番最初に実際に見たのが、廃線跡の駅のホームに佇む列車の光景で、これに感銘を受けて「このシーンを最後に物語を組み立ててみよう」ということでこのお話は生まれました。


 また気が向いたら番外編みたいな小話をやるかもしれません。

 そのときはまたお相手してやってください。

 よろしくお願いいたします(ぺこり


 詩月カオリ『I'm home』を聴きながら

 (このお話の勝手に脳内EDテーマ。iTunes配信中!いい曲ですよ~ ←ステマ)

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