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境田3

「あの人は境田さかいだって云って菜摘未ちゃんの昔の彼なの」

 聞いた小谷は、誘うのなら日曜だろう。なんで平日の今頃に来るのかと唖然とした。

「多分もう気持ちも収まって、菜摘未もまた冷静になっているだろうと思っていた。としか考えられないわね」

 それでのこのこやって来るなんて。そんな男が、あの菜摘未相手なら、十和瀬でなくても小谷でも、気の毒がって別れさせたかも知れない。

「家は此の近くなのか?」

「さあそれは知らないけれど、菜摘未ちゃんと同じ大学生だったからこの街の人でしょう」

 千夏さんはえらい大雑把でも顔は見知っているが、菜摘未から一度も詳しい紹介がなかった。それだけ彼女は熱を上げていないのが判る。

「別れてからも時々は来るのか?」

 先ほどの神経質そうな顔を見ると、ここへ来るには余程の決心が入りそうだ。

「あれから全く来ないし、菜摘未ちゃんからもそんな話もなかったから半年ぶりかしら?」

 境田については、菜摘未の口から伝えられる範囲でしか解らないが、別れたと聞いてからはバッタリと途絶えていたそうだ。

「それで何しに来たのだろう?」

 この場合は聞かずとも、以前の交際を求めて、やって来たのは間違いないらしい。

「また来るんだろうか」

「来てもお客さんなら仕方がないけれど、もう多分菜摘未ちゃんは会わないから、あたしか店番のおばさんがお相手するけど……」

「それで千夏さんは、また諦めるように説得するの?」

「聞かれればね、でも酒だけ買って帰るんなら話は別だけれど……」

 事の成り行きは菜摘未次第なので、千夏さんは苦慮していた。


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