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夢で語られた物語  作者: 豚肉の加工品
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大好きな君へ

これは作者自身の夢の話です。

なので投稿するとかしないとかはないです。

ただ、衝動的に残しておきたいと思ってしまい投稿しました。


寝起きで書いているのに変にスッキリとした脳みそが、無意識に指を動かして出来たものなので自分にも内容の全貌は分かりません。

これが誰の物語なのかも、嘘なのか真実なのか分かりません。

ただ一つだけいることは、


目を覚ました時に、声を上げて泣いたことはありますか?

目の前には真っ白で、清潔で、誰も触れたことがないように見えるほど整えられたベットがあった。

縦に長い窓からは心地が良い太陽の光が差し、その部屋一体を照らしている。

ただ何もない殺風景な部屋。

人が住む部屋には見えない空間には、一人の青年がベットの隣に置いてある椅子に座っている。

後ろ姿しか見えないが、その背中は心なしか少し丸まってて寂しそうだ。

そして青年は顔を拭く仕草をしてゆっくりと立ち上がって、この温かい光に溶けるように消えていく。

残ったものは、その真っ白なベットの上に置いてある一枚の手紙だけだ。


『感謝を込めて』


そう手紙の表に書いてある。

手にとってみると、四つ折りになっている紙が二枚重なっており、綺麗でところどころ滲んだ文字がびっしりと敷き詰められていた。


■■くんへ。


えへへ、少し恥ずかしいな。

■■くんとは毎日顔を合わせていたし、毎日連絡を取り合っていたし、毎日一緒にいたはずなのに手紙を書くってなると何だか顔が熱くなってきます。

ただ、この手紙は■■くんの〝これから〟と■■くんとの〝これまで〟をたくさん書こうと思っています。

だから……悲しい顔で見ないでね?

まず初めに、ありがとう■■くん。

こんな私と一緒にいてくれて。守ってくれて。愛してくれて。

幼稚園の頃から、君は私のヒーローでした。

互いの親は仕事で迎えに来るのが遅くて、いつも夜まで一緒にいたよね。あの時は一人にしないでくれてありがとう。帰りが遅いって泣いていた私の頭を撫でてくれてありがとう。いじめっ子たちから守ってくれてありがとう。背中を押してくれてありがとう。

こうして思い返せば、私は■■くんに何も返せないままだなぁって思い知らされます。

きっと私はいつまで経っても■■くんを忘れないし、好きなままだと思います。

勇敢な君の後ろ姿を見るとほっぺが赤くなった思うし、頭を撫でられたときの顔はだらしなくなっていたと思うし、こんな私と一緒にいてくれた時の顔は絶えず笑顔だったと思います。

だから私はいつまでも君を好きでいられるし、愛していられる。

これを読んでいる■■くんは、きっと顔を真っ赤にしてるよね? そのくらい見えてなくても君のことが分かるよ。

でもね、いつまでも泣いてちゃダメだよ。

君はこれから前に進まないといけない。私を忘れて新しい愛を育まないといけない。小さくても一歩進まないといけないんだから、泣いていたら前が見えないよ。

ただ、もう二度と会えない君に私という存在があったということを時折でいいから思い出して欲しいからこの手紙を書いてるなんて知ったら、君はどう思うかな……。

もし、もし……嫌だったらこの手紙を燃やして下さい。


うん……もう時間がないや。

最後にもう一度だけ、私の心を聞いて下さい。


生まれた時から出会いたかった。

君の隣で一緒に歩いてみたかった。

こんな体に生まれたくなかった。

もっと私に笑いかけてほしかった。

ずっといっしょにいたかった。

けっこんして、こどもは五人くらい。

でも、こんなに未練があるのに幸せだった私は、本当に幸せだった。

どれもこれも君のおかげだよ……ありがとう。

じゃぁ――――もう行くね?

私が幸せにしてもらった分の幸せを君に捧げます。


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