ヒキニート宇宙に行く
ここは23××年日本
人類はつい300ほど前までは月にすら行くことが出来なかった。しかし150年ほど前、とある天才科学者の手によって太陽系の外に人が住める星を観測そして・・・
俺は伊藤はじめただの引きこもりニートだ。俺は今何故か太陽系から数光年遠い星アノーケノスに向かっている。
時は遡ること3日前俺はひきこもり続けるべくアマ〇ンで買い物をしていた時だった。
「ピンポーン」
突然チャイムがなったいつもは親がいたから良かったが今日は家には俺しかいない。
「くそっっ!なんてタイミングだ」
人と面と向かって話すことになるのは避けたい。だが、しかしこのまま無視して買っておいたゲームや物資が手に入らないのはやばいと思考していた時だった。
「ピポピンポーン」
再度チャイムが鳴り響いた。
「仕方ねぇもう物資は諦めて親が帰って来るまでネトゲするか。まあどうせもう不在届入れて帰るところだろう」
そんなことを言いながらパソコンに向かおうとした時だった。
「ピンポーンピンポーンピンポーン」
とうるさいくらいに鳴り響くチャイムに根負けし玄関に向かった。
「はぁーい、今開けます」
ドアを開けるとそこには黒い服の男が2人立っていた。驚くと同時に腰を抜かした。
「君は伊藤はじめ君かな?」
右の黒い服の男が言った。俺はこの瞬間死を覚悟した。そして生物の本能なのか気絶した。気絶する直前もう1人の男が
「多分そうだろ。連れてくぞ」
といって俺を持ち上げた。
現在に話は戻る
俺はカプセル・・・俗に言う宇宙船に乗っている。この中はビジネスホテル並の広さでヒキニートには快適だ。ただひとつの不安を除いて・・・
「はぁーなんで俺がこんな目にあわなきゃならねぇんだよぉしかも一人部屋じゃなくて3人部屋とかふざけんなぁぁぁー」
「おいおいそー言うなよ仲良くしようぜ」
唯一家族以外に話せる中学の時代の友人であったキノコ(本名:木下康平)が言った。
そしてもう1人
「はぁーてかお前誰?」
恥ずかしがりながらこちらをチラチラ見ていた
「ぼ、僕は りりり竜胆椿です」
「竜胆ってもしかしてあれか?!クラスでいつも端の席でうずくまってた?!」
「そそそそうです」
「あ〜いたわいたいた」
「ってかなんでこの3人なんだ?」
俺がそう言い終わると同時にモニター画面に光が灯った
「えーっと気づいてると思うけど君たちは他の惑星に向かってまぁーす。君たちにはその惑星で生活してもらいます。突然でビックリしてると思うけど君たちには拒否権がありませーんww3人で協力して生き延びてねwwじゃっまた」
そう言うと同時に画面が暗くなった。
「はぁー!!ふざけんなよ!おい!何黙りこくってるんだよ!おい!」
切れる俺に対しキノコは
「おいおいそう怒んな、こうなったからには仕方ないやれるとこをやろう」
「お前よく平気で入れるな!ってか順応性高すぎんだろ!俺は無理だぁーー!」
「仕方ねぇだろそうなったんだから、やれるだけのことをやろーぜ!」
「だからって納得なんてできねぇよ・・・」
「あ、あのぼぼ僕も木下さんに賛成です。」
「「?!」」
「だだだってそうしなきゃ生き残れないと思います・・・」
「じゃあこれで2対1な!でお前はどうするんだ?」
「仕方ねぇやるか!」
「そう来なくっちゃな!」
そう言いニヤッと笑った。
あれから3日ほどたった。キノコと椿と割と打ち解け始めていた。
窓の外を眺めるといくつもの小惑星が見えた。そのうちいくつかは真横スレスレを通って行った。当たるんじゃないかと不安に思った途端部屋全体にアラームがなった。危険信号のようだ。モニターが灯いた。
「これはまじでやばいからね!このモニターの下にゲームのコントローラーみたいなのあるでしょ。それの十字キーの上を押してカプセルを上に行くようにコントロールすれば助かるよ!健闘を祈る!!がんば」
「ふっざけんな他人事だと思いやがって!やってやるよ!」
コントローラーは思ったよりも有能ですぐにカプセルは小惑星を抜けた。俺らは安心して気が抜けて気が付かなかったもっと危険な状態にあることに・・・
「はぁー何とかなったな」
「ああ、だから言ったろなんとかなるって笑」
「ははっ、そうだね」
「一旦寝るか!」
「「賛成!!」」
そして俺らの世界との別れは刻一刻と迫っていた。
「ウーシュウィンシュウィン」
という聞いたことの無い音で目が覚めた窓から周りを見ると空間が歪んでいた。キノコも椿も起きてきた
「おい、これはなんだ?」
「わからんけどヤバそうだな」
「こ、これは!!」
「どうした椿?!」
「これはきっとワームホールだよ!!」
「なんだよそれ!?」
「ワームホールを通ると遠くの空間へ行っちゃうんだよ!」
「「?!」」
「おいそれってヤバくねぇか?」
「やばいなんてもんじゃないよ!もう帰って来れないよ!」
俺はまた気絶した。
気づくと周りは草や木で囲まれていた。そこには見た事のない動物が見えた。そう、まるで異世界のような・・・