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ドラゴン様と里帰り

ご閲覧ありがとうございます!

「じゃあサラ、ドラゴンの姿に戻るから背中に乗って」


「はい、リュカ様」


ドラゴンの姿に戻るリュカ様。黒い鱗と赤い瞳がとても美しいです。思わず見惚れてしまいました。


「どうしたの?僕の花嫁」


「あ、すみません、つい見惚れてしまいました!」


私がそういうとリュカ様はふふ、と笑いました。


「今回の里帰りは楽しみかい?」


「ええ、とても。何よりリュカ様のことを家族に紹介出来るのが楽しみです」


リュカ様の背中の上で、下界への帰り道の途中でそんな話をします。


「おや、僕を紹介するのが楽しみなの?嬉しいことを言ってくれるね、僕の花嫁は。ここが空でなければキスをしているところなのだけど」


「ふふふ。じゃあ家に帰ってから、ぜひ」


「そうだね、楽しみは後にとっておこう」


そうやって話をしているうちに初めてリュカ様と出会った教会の前に着きました。


「はい、おかえり。サラ」


「ただいまです、リュカ様」


「ここからは人間の姿に戻るね」


「ちょっと残念です…私、リュカ様の本当の姿も大好きなのでもっと見ていたかったです」


「本当かい?ありがとう、僕の花嫁」


そういうと人間の姿に戻り私の頬にキスをしてくれるリュカ様。やっぱり何度されても美形からのキスは慣れないです。


「さ、ここからは馬車で移動しよう。あらかじめ手配してあるからね」


「はい、行きましょう!」


そうして私達はリュカ様の手配してくれていた馬車に乗って実家へ向かいます。


「ドラゴンの花嫁の実家は必ず栄えると言いますが、家はどうなっているでしょうか?」


「ふふ、大丈夫。この僕の花嫁の実家なのだから、心配はいらないよ」


そう言ってリュカ様は安心させるように私の手にキスをしてくれます。


「リュカ様…ありがとうございます」


「ふふ。僕の花嫁は本当に可愛いね」


そんなこんなでリュカ様とのお話に夢中になっているうちに家に到着しました。


が、


「…ここどこ?」


「サラの実家だよ」


「えっ」


そこにはぼろぼろだった実家はなく、昔より広大な敷地に、新しくて大きくて綺麗なお屋敷が建っています。


「ここが、家…?」


「うん、そうだよ。驚いたかい?」


「はい、とても…」


「ドラゴンの花嫁はみんなそうらしいね」


面白そうにいうリュカ様。


「じゃあ早速挨拶に伺おうか」


「は、はい!」


あの日以来久々の実家なのでとても緊張します。


「…た、ただいまー」


「…!お嬢様!?」


「お嬢様がお戻りになられたぞー!」


「多分おそらくドラゴンと一緒だー!」


「旦那様にすぐに連絡だー!」


「え?何!?姉ちゃん帰って来たの!?」


「本当に月に一度帰ってきてくれるんだ!」


「わーい、姉ちゃーん!」


私が帰って来た途端に屋敷の中が大騒ぎ。こういうところは昔から変わらないなぁ。


「サラはここでも人気者だね」


「リュカ様、恥ずかしいです…」


「照れるサラも可愛いね」


私を優しい眼差しで見つめるリュカ様。そんなことないのにー。


「姉ちゃーん!」


「姉ちゃんお帰りー!」


「…ただいま!みんな!」


「お帰り、サラ」


「お帰り」


「ただいま!お父さん、お母さん!」


家族みんなとハグをする。不思議と涙が出てきた。やっぱりなんだかんだで私はみんなと離れて寂しかったのかもしれない。


私達が感動の再開を終えると、リュカ様が丁寧にカーテシーをして私の家族に挨拶する。


「はじめまして。僕はリュカ・リュウフワ。ドラゴンの王太子であり、サラの夫です。よろしくおねがいします」


「え!!王太子!?姉ちゃん王子様と結婚したの!?」


「お姉ちゃんすごいすごーい!」


「はじめまして。私はアレクサンド・ルナールです。サラの父で、侯爵です。よろしくおねがいします」


「え!?お父さん侯爵にまでなったの!?すごい!」


「サラのおかげだよ、ありがとう」


「そっかー、役に立てたならよかったよー」


「はじめまして。私はルシィ・ルナールです。サラの母です。よろしくおねがいします」


「僕はラファエル・ルナール!王子様、よろしくおねがいします!」


「俺はサミュエル・ルナール!よろしく、王子様!」


「うんうん、よろしくね」


「王子様!私、ルイーズ・ルナールです!よろしくおねがいします!」


「私はイリス・ルナール。よろしくおねがいします」


「私はレア・ルナール!よろしくおねがいします!」


「私、ジャンヌ・ルナール!よろしく!」


「私はアリス・ルナール!よろしくね!」


「あたち、エヴァ・ルナール、よろしくおねがいちます!」


「あうー」


「この子はクララ・ルナールです。よろしくおねがいします!」


リュカ様はそっとクララをなでなでします。


「クララ、いい名前だね。きっとサラに似て可愛く育つよ」


「はい!ありがとうございます、王太子殿下」


「王太子殿下、サラはそちらでは幸せに過ごしていますか?」


「もちろん。僕が全力で幸せにしているよ。ね、僕の花嫁」


「はい、リュカ様」


こうして私達の再開と挨拶は終わりました。あとは謝罪です!


「あの、みんな!勝手になんの相談もせずに結婚してごめんなさい!でも今とっても幸せなので許してください!」


「そう。あなたが幸せならそれでいいのよ」


「サラが幸せなら何も言うことはない。よかったよかった」


「むー…王子様に姉ちゃんを取られたのはいやだけど…結婚おめでとう、姉ちゃん!」


「結婚おめでとう!」


「結婚おめでとう、姉ちゃん!」


これでこっちにきてやりたいことは終わりました!あとは幼馴染に会って、のんびり里帰りを満喫したいと思います!

ブックマークなど励みになります、ありがとうございます!

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