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リュカ様のお友達とピアノ

アランの趣味はピアノ

「へー、アラン様はピアノがお好きなのですね」


「まーね」


朝食をすませた後、私とリュカ様とアラン様はリュカ様のお部屋でのんびりとお話ししていました。


「好きこそ物の上手なれ、というのかな。アランの演奏はとても見事なものだよ」


「それほどでもあるかな」


「そうなのですね!是非聞きたいです!」


「ちょっと!なんでそんな話になるの!僕は君のためになんか弾かないからね!」


どうやらアラン様はピアノがお上手だということがわかりました!でも、私には弾いてくださらないそうです。残念…。


「アラン、そう言わないで僕の花嫁のために弾いてあげてよ」


「むー…リュカがそういうなら…」


渋々、といった感じですがリュカ様のおかげでアラン様のピアノを聞けることになりました!やったー!


「じゃあ、僕はここで執務をこなすから。二人で楽しんでおいで」


「え!?リュカ来てくれないの!?」


「ごめんね、仕事が溜まっているんだ。終わったら三人で遊びに行くから、ね?」


「むー…絶対だよ?」


「わかったわかった。絶対だよ」


こうしてお二人をみていると本当に仲良しなんだなぁと伝わってくる。リュカ様がアラン様を本当に可愛がっていて、まるで兄弟のよう。


「じゃ、サラ。ピアノがある部屋に行こっか」


「は、はい!」


私はアラン様について行く。ピアノのある部屋に着くまでは私達は無言だった。無言だったけど、なんとなく居心地は悪くなかった。アラン様はやっぱり優しい方なんだと思う。なんだか、アラン様からリュカ様を取り上げてしまったみたいで今更ながら罪悪感が出てきた。


「ついたよ」


「は、はい!お邪魔します」


「お邪魔も何ももうここは君の家でしょ」


「それはそうなのですが…豪華過ぎていまいち慣れなくて…」


そういうとアラン様はちょっと驚いた顔をした後、私に向き合って聞いてきた。


「…君、もしかしてリュカと結婚するまであんまり爵位高くなかったの?」


「はい、男爵令嬢でした」


私がそういうとアラン様はちょっと怒ったような表情になった。


「…へー。人間達はリュカの花嫁に男爵令嬢を。へー。ふーん。あっそう」


「あ、すみません!あの、私が自ら志願したので、他の方は関係ないのです!」


「…え?なに?もしかして今代の花嫁がリュカに嫁ぐって知ってたの?」


幾らかアラン様の表情が柔らかくなる。ごめんなさい、そうじゃないんです。


「いえ、それは知らなかったのですが。うちの家、没落しかかってて…」


「…あー、なるほど。君が家族の為に志願して、他に立候補する奴がいなかったから君に決まったわけね」


アラン様の表情を見るに、納得してくださったようです。よかったよかった。


「まあ、そういうことなら仕方ないか」


「納得していただけてなによりです」


「じゃ、早速本題に入りますか」


そういってアラン様はピアノの前に座ります。そしてアラン様はピアノを弾いてくださいました。そのメロディーはとても心地よいもので、アラン様のお人柄が現れたような優しいものでした。聞き終わる頃には、私の心は感動に打ち震えていました。思わずスタンディングオベーションしてしまいました。


「すごい!すごく素敵です!アラン様!」


「ちょっと大袈裟過ぎない?」


「そんなことないです!とっても素敵です!」


「そ、そう。…まーね、うん。俺だからね」


ちょっと照れた様子のアラン様。ちょっとは打ち解けてきたでしょうか?リュカ様のお友達とお近づきになれて嬉しいです!やっぱり今日はいい日になりました!

だんだん仲良くなれるかも

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