26話・祭り
「暇ダァぁぁぁぁぁ」
俺は暇だ。
「今日は殺傷禁止の日だからねー、まあ、そろそろ祭りが始まるし、みんなで行きましょうよ!」
そう、今日は年に一度の殺傷禁止デーらしいのだ。
それに便乗して祭りもあるようなのだが、なんというか、
......この町、こういうの好きだよな。
正直、こんなに頻繁にやられてもめんどくさいだけなん......
「アナ、祭り楽しみ!」
よっしゃめっちゃ楽しみだ。
「......始まるまで何しましょうか」
話が振り出しに戻っていった。
そんなこんなで祭りが始まる時間帯まで乗り切った俺たちは、祭りへ向かうべく大通りを歩いていた。
「早くいくわよ! 祭りは刻一刻と終わりに近づいているわ!」
「アナもいく!」
そう言って2人は駆け足で祭り会場へと走っていく。
「この祭りって実際何を祭った祭りなんですか?」
するとルルカさんは少し苦笑いして
「この祭りは殺傷禁止で暇になったパーティが集まってワイワイ騒いだのが始まりなんで、そんな大層なもの祭ったりとかじゃないんですよ」
「暇人多いですよね、この町」
「マサヤさん? 貴方今日の朝の会話って覚えてます?」
覚えてない。
俺とルルカさんが祭り会場へたどり着くと、串カツを持ったアリアとアナが俺たちを待っていた。
殺傷禁止......なんだよな?
......深く触れないでおこう。
しかし、見てみれば結構ちゃんとした祭りなようで、俺が子供の頃に行った祭りとは違って屋台が建ち並んで漫画でしか見たことないような提灯がすごく吊るされている。
「うおぉ、暇つぶしでこれが作れるのか」
「あ、言ってませんでしたが、パーティと一緒にこの祭り作ったのはこの町ですよ」
......この町が暇の町だったのか?
「マサヤ! 何ボーッとしてるの! あれ行きましょう!」
そう言ってアリアが指差したのはラムネみたいなやつの早飲みだった。
「ラムネの早飲みなんて、私にはそんな元気ないです」
「アナ、炭酸無理......」
ラムネだった。
とりあえずアリアと俺でラムネの早飲みに出たのだが、とにかくえげつない。バークが。
「おうマサヤ、来てたのか!」
一瞬俺にそう言ってまたラムネの早飲みを続ける。
バケモノか。
結果は俺が50人中23位、アリアは43位で散々だったが、バークは2位と大差をつけて圧倒的の1位だった。
「うわぁー! 悔しい! 私もう少しでいけたのよ!」
43位はそう言って悔しがる。
「アナ! あれがしたい!」
アナは金魚っぽい魚すくいがやりたいそうだ。
「金魚すくいですか、マサヤさん、アリアさん、していきませんか?」
金魚なのかい。
しかし、ただ金魚すくいするだけでは面白くない。
「ね! 勝負しましょうよ! 誰が一番取れるかね!」
「いいですね、私金魚すくいなかなか得意なんですよ、腕がなりますねー」
「アナ、金魚すくい初めて!」
「初めてだからって手加減しないわよー」
そんなこんなで始まった金魚すくい。結果は圧倒的だった。
アリア、4匹
ルルカさん、6匹
俺、0匹
アナ、13匹
「なんでなの!?」
アリアは気づいていないようで驚いていたが、なんとアナは気付かれないように硬化をポイに使っていたのだ。
俺が0の理由?しらねーよ。俺も聞きてーよ。
そのあとも俺たちは色々な屋台を回り、祭りを満喫した。
「あ! 花火が上がりますよ!」
ルルカさんがそういい空を見ると、すごい綺麗な花火が一発上がった。
「「「「おぉー!」」」」
花火は一発一発派手なのが贅沢に使われ、祭りは一番盛り上がっていた。
花火が終わり、俺たちは花火の余韻に浸りながら帰り道を歩く。
「今日、楽しかった!」
「ええ! この町の祭りはやっぱり最高よね!」
アナとアリアがそういいながら前を歩いている。
......こんな日があるのもいいのかもな。
27まで更新だいぶ遅くなる!かも、
本編ですが、祭りでしたね。僕がアニメや漫画でいってみたいなーと思って風景を想像しましたん。どうでもいいですね。
今回はここまで読んでいただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いします!