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技巧で無双の異世界ライフ  作者: いくらどん
17/28

16話・再確認

小鳥が鳴いている。


俺は、生まれて初めての紅茶で朝を迎えるという行為をしていた。


なんたって俺たちは今、国でも上の方の旅館に泊まっているのだから。


「もう、パーティー行かないでずっとここにいない?」


「それでもいいよな。それで国に怒られても俺たちなかなか強いし、多分生きていけるもんな」


「マサヤさん?アリアさん?パーティーには出席しないと下手をすれば処刑、だなんてこともありえますからね?」


パーティーに行くのがめんどくさくなった俺とアリアにルルカさんが必死になっている。


「あ、じゃあ、パーティー始まるのは夜ですしこの町の観光しませんか?昨日は大雑把に見ただけだったので!」


「それいいわね!行きましょう!」


「アナもいく!」


ルルカさんの口車に乗せられ、アリアとアナはすっかり乗り気だ。


「早く行こうぜ!」


もちろん俺も乗り気ですが?


町をしっかりと見て歩くと、やはりアルゼントとは違うところが多々見受けられる。


人はアルゼントの2倍近くはいるだろうし、建物も日本の高層ビルのような建物が多くなっている。


「あ!ここです!」


とルルカさんが行った先には......


......ラーメン屋があった。


「えっと、ここは?」


「らーめん?と言われる食べ物の専門店らしいのですが、なかなかの人気のようですよ?」


いや、そーじゃなくて、


これ絶対俺と同じ境遇のやつが持ち込んだ技術だろ。


実際、そこのラーメンは食べ慣れている俺からしても美味しかった、しかし俺はラーメン技術をこの世界に持ち込んだ人の方が気になっていたから聞いて見たのだが、


「もーこの店150周年っすよ?生きてるはずないじゃないっすか」


と返された。


まあ別会ってどーとなるわけでもなかったからいいんだけどね。


ラーメンを食べ終わった俺たちは手持ちぶたさになってしまい、結局魔物狩りをすることにした。


「聞いてはいたけど、サンザウトーレって魔界のほぼ隣なのねー......」


紫色の空を見たアリアはそんなことを呟いた。


......魔界なんてあったんだ。


そーいえば、こっちの魔物は俺がなんとなく倒した狼みたいなのしか知らないな。と思いガサガサっと音のした方向を見てみたら


一つ目の巨大なゴブリンのような魔物が出てきた。


......血の滴る棍棒を持って。


「え!?なにあれ!明らかにやばいやつじゃん!」


俺がありからにやばそうな雰囲気を醸し出す魔物に焦っていると、


「あ、あれってタイタンじゃないんですか?」


と、一歩引くルルカさん。


「タイタン?!タイタンってまだ討伐数が100いってない超強力な魔物じゃない?!王族でも苦戦するっていうからマサヤもやばいんじゃないの?!」


あの魔物がタイタンだということに気づき、逃げ出そうとするアリア。


バサッ


後ろから砂煙をたてるような音が聞こえたので振り返ってみると、アナが足で砂煙をあげていた


「なにして「硬化!」


なにをしているか聞こうとするルルカさんにかぶせてアナは砂煙を一粒一粒硬化しタイタンに全て発射した。


「グルォァァァァァア....」


明らかに効いているようだ。


まじでかっこいいんですけど今の。


しかし、即興の武器でダメージが入るということは、と俺がタイタンの弱点っぽい目玉に向かってアップをすると、


「グルォァガァァァァァ...ァ」


という悲鳴をあげてタイタンがその場に倒れた。


「嘘でしょ?!タイタン倒すなんて、王族でも手こずるのよ?!」


「王族の伝説級スキルというのは全て近距離スキルだと効いたことがあります。マサヤさんとアナはタイタンとの相性がいいのかも......?」


2人は俺とアナに驚いているようだが俺はなんとなく気づいてしまった。


王族は正々堂々と勝負をするから近距離、俺みたいな転生組はとりあえず楽してチート能力が欲しいから遠距離。つまりなんだ......転生組はださい!


俺は自分で導いた答えに心を痛めていると、


「このタイタン、国の鍛冶屋で加工してもらい王への献上品にしたらどうでしょうか?」


とルルカさんが提案してきた。


ここでお金を稼いでも仕方がないので、とりあえずタイタンのことはルルカさんに任せることにして旅館へ戻った。


するとアリアはなんともいえない顔をして


「ねえマサヤ?もしかして私っていまパーティの中のいらない子?」


と聞いてきた。


いつもならそうだよ。といって終わらせるのだが今回はなんだかそう答えたらいけない気がしたので、


「回復役は必要ないことなんてないだろ」


と答えると、アリアはパァっと顔を輝かせて、


「やっぱりそうよね! 私必要よね! まだ私はアナのことを認めたわけじゃないけど、負けてる気がして怖かったのよ!」


と言ってきた。


....アナには負けてる気がするが。


俺はそう思ったがグッと心にしまい込んだ。


「マサヤさん、アリアさん!出来ました!タイタンのナイフ!ここの鍛冶屋の人が王に献上するって言ったら速攻で作ってくれました!」


と言い、出来上がったナイフを見せてきた。


鏡のように映る刀身にタイタンの皮をそのまま使ったような柄のシンプルなデザインなのだが、切れ味は相当なのだろう。


俺はまた楽しみが一つ増えた今夜のパーティが待ちきれなくなってきた。



一日二本はやっぱりきついですね......

本編ですが、マサヤとアナが強い!どんなクエストでもあの二人ならやり遂げてくれそうですよね(笑)

今回もここまで読んでいただきありがとうございます!

次回もよろしくお願いします!

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