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技巧で無双の異世界ライフ  作者: いくらどん
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14話・新技

「温度変換 アップ!」


俺は手際よく技巧を使い倒した魔物を袋に詰めていく。


「マサヤ!すごい!」


応援するアナが可愛い。


......そういえば、アナの技巧の無機物硬化って、武器として使えないのかな?


前々からそう考えていた俺はアナに頼んでみることにした。


「アナちゃん?無機物硬化で石を硬化して、魔物にぶつけてみてくれない?」


「いいよ!」


ルルカさんが、何をするの?という顔をしているが、見てからのお楽しみということにしよう。


「できたよ!」


......かわいいなあ、


どしたの?と聞かれてハッとした俺は、


「じゃあ、魔物にぶつけてみて?」


と言った。


わかった!と可愛らしく言ったアナはまあまあのスピードでヒュンと石を飛ばした。


魔物の後ろの木を2、3本貫きながら。


......アナ1人でなんか丸く収まりそうだな。


「なんなんですか、あれ?!アナにあんな技があったなんて知りませんでした!」


ルルカさんが驚くのもわかる。俺も驚いた。


「多分だけど、アナちゃんが無機物硬化する時って、周りの空間を少し巻き込みながら固めるんですよね。それで、固められた空間を魔物にぶつけたらどうなるんだろうって思ったらこの結果ですよ」


と、俺もまだ少し興奮しながらいうと、


「ねえ?わたしのヒーリングも何か攻撃に変えられないの?」


と、アリアが物欲しそうに言ってきたが


ヒーリングの技巧でダメージ与えるって、なんか駄目だろう。


そんなこんなでアナの新しい技を見つけた俺たちは戦力アップに喜びながら(約1名嫉妬しているが)街へと帰った。


家に帰り着いた俺たちはいつものようにドアを開け部屋へ戻ろうとしたのだが、


「......ねえマサヤ?家の鍵持ってる?」


アリアが嫌な予感がすることを言ってきた。


「もってるわけないだろ。てか、今まで触ったことないかもしれない。そんなことより、まさか......」


アリアの顔が青ざめていく。おいおい嘘だろ?


「鍵、落としちゃったみたい......」


「ばかぁぁぁぁぁぁぁぁ」


俺たちは鍵を探しに街の外へと戻った。


もちろん、外に行っている途中で予備の鍵はないのかとは聞いたが、アリアが今使っていた鍵が最後の予備の鍵だそうだ。


こいつに大切なものを管理させるのはやめようかな。


俺たちが街の外へ着いた頃には辺りがすっかり暗くなっており、俺たち以外のパーティは少なかった。


というより1つしかなかった。


「あのパーティ、相当自信があるようね。普通こんな時間に狩りなんてしないわよ?」


とアリアはボーッとそのパーティの方を見ながらそう言った。


普段の俺なら、さがせよ!とかいうところだが今回は許してやろう。


この広さで探すのとか無理だ。


俺が諦めているとフッと何かが俺の横を通り過ぎた。


俺のポケットに入れていた何かを盗んで


「あ!盗み!」


アリアは驚いた様子でそう言ったが、家に帰れない絶望の方が大きかった俺は何も考えずに、


「アップ」


「ギシャァァァァア」


どうやら盗んだのはゴブリンのちょっと賢くなったホブゴブリンで、夜のこの辺りにまれに出現するようだ。


しかし、ポケットを確認しても何も盗まれている気がしないので、何が盗まれたのか少し楽しみになりながら拾いに行くと、


「あなたの今のスキル、相当熟練していますね。」


と、もう一つのパーティのリーダーらしき女性に話しかけられた。


「あ、ありがとうございます。ちょっと事情がありまして、手加減するのもめんどくさいなーって思った結果なんで、そんなに威張れるものでもないんですけどね」


俺は自虐的にそう言うと、そんなことないですよ。と俺が落としたらしきものを拾ってくれながらそう言って


動きが止まった。


「? どうしたんですか?」


そこでハッとした女性は、


「失礼、ところで、このペンダントはあなたのものなんですか?」


と言ってさびたペンダントを差し出してきた。


こんなのどこで拾ったっけな?と俺は思ったがふと思いだし、


「ああ、これ、俺たちが以前倒した魔物の腹の中にあったんですよ」


と答えた。


リーダーらしき女性はなるほど......と唸っておれにペンダントを返し、


「ちなみにあなたのパーティはあそこにいる少女との2人ですか?」


と聞かれた。


「いや、俺たち以外にもあと2人いて、ルルカって言う人がリーダーですよ」


俺がルルカさんリーダーだと念を押してそう言うと


「ルルカ、ですか。わかりました。いずれまた会うことになるかもしれませんが、ひとまず私たちたちはここで失礼します」


さようなら、と言ってくるその人に俺はペコッとお辞儀を返し、アリアのもとへと戻った。


「あの人めちゃくちゃ綺麗ね......」


俺とその人の会話を見ていたアリアはそう呟いた。しかしとても気持ちがわかる。あの人はとても美人だったのだ。


「また会うかもって言ってたから、この町の人なのかな?」


と俺が言うと、みたことないんだけどねー。とアリアが言った。


「話戻すけど、結局鍵見つからなかったけど、どうする?」


アリアは俺が忘れたいことを聞いてきたので


「とりあえず、ルルカさんちに泊まるか.....」


ルルカさんに任せよう。


「鍵落としちゃったんですか......とりあえず、見つかるまでうちに泊まっていってください」


なんて優しい人なんだ。


アナは既に寝たらしくあまり大きい音は出せないが、俺はルルカさんの家でリビング以外の場所に行ったことがなかったので少しワクワクしていた。


リビングにあった扉を試しに開けてチラッと別の部屋を見てみると


そこには枯れた草木や溶けた壁がそのまま放置された部屋があった。


ナニコレ怖い。


俺が少し引いていると


「そこの部屋はまだ毒が充満してるから開けない方がいいですよー!」


とルルカさんが注意してくれた。


......もう少し早くがよかったなあ。


俺はルルカさんに貸して貰った部屋で久しぶりに1人で寝れることに新鮮味を感じながら


深い眠りについた。


「.......ん...」


「起きてください!マサヤさん!」


と言うルルカさんの声と共に起きた俺はここがアリアの家ではないことに一瞬驚きながら


「なんでしょう!」


と答えた。


「大変なんです!この前のクエストとは比にならないくらい大変です!」


と少しパニックになったルルカさんがそう言って俺に手紙を渡してきた。


なになに......?


『拝啓ルルカ様

急な手紙で申し訳なく思います。私の名前はアマリアと言います。この度は、我々王族にまで耳に聞くようになったあなたのパーティと是非繋がりを持ちたいと考え手紙を送らせていただきました。突然ですが、私たちは5日後に国家主催のパーティーを開くのですが、もしよかったらルルカ様およびパーティの皆様にも参加して欲しいのです。招待状は封筒に同封しているので、是非きてください』


だそうだ。


俺たちはついに王女様と繋がりを持つことになった。

ラーメン屋に言ったら一円玉が店を横断しているのを見ました。

本編ですが、アナちゃんすごい!それだけですね。次回は王女様とご面会しそうですね。

今回はここまで読んでいただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いします!

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