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0to7  作者: GaN
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第一章

澄み切った空が一面に広がる、雲一つない空。

まだ梅雨明けしてないある日のこと。


どんどん上がっていく気温と燦々と輝く太陽を恨みながら歩いていた。


俺は19の大学生。わりと普通の男子だと思う。


一応理系(底辺)、数学嫌いだけど歴史とか古典がもっと嫌いだから理系選んだって感じだ。


今はサークル活動やら、バイト、レポートで毎日追われるてる。そんな日々も楽しい。


でも、1番楽しいのはやっぱりデートだわ。


俺、これでも彼女居るんだぜ、しかも可愛い彼女。小学校からの幼馴染、最高の展開だろ。


まぁ、不満とか不安とかあるけど今の人生、幸せだと思う。


「レイくんおーはよ!」


俺の名前は菊池 玲、で、今声をかけたのが彼女の杉本 菜々華。

今は登校中でちょうど交差点で信号待ちをしていたところだった。


「おはようナナ、今日も元気だね」

俺は笑顔で答えた。


「元気が一番だよー!レイくんもいい笑顔だね」

ナナは真っ直ぐな瞳でこっちを見てくる。

辞めろよ朝から照れるだろ。

「そんなことねーし!、ほら大学行くぞ」

「はーい」


こんな感じで毎日過ごしてる


ナナとは学科が違うので大学の門でお別れだ。


「ねー、今日は何限まであるのー?」

「5限だよ」

「私の方が先に終わるね!食堂で待ってる」

「りょーかい」


俺は軽く手を振りながら一限の教室へと向かった。


一限は教養科目だった。なんというか真面目に話を聞いてる奴は少ないよなぁ


「これはえ~、…であるからして現代社会は~」


老人先生が今後の未来の経済の話をしてるが、正直俺にとってはどうでもいい。


そんな中ナナからメッセージが来た


『レイくんさ、今日って大学の後暇?』


『うーん、サークルあるけどなんで?』


『そか、時間があるなら行きたい場所があったんだけどなぁ』


『んじゃ、サークルをサボるよ普段からそんなに出てる方じゃないしね』


『本当に!?やったね!約束だからね!』


『はいはい、つか真面目に授業を受けろよ』


『それはレイ君も一緒だよ!笑』


『またな』『うん、またね』


何気ないやり取りをしてまた黒板を見てみる。


「教科書と書いてあることおなじゃねーか」


やる気も無いのでノートも取らずに空を見ていた。


「やっぱり青いなー」


俺はそんなことを考えながら時間を潰していた。


5限終了後、時刻はもうすぐ18時半くらいだった。

俺は食堂で待ってるはずのナナを探しに行った。


「レイくんここー」


ナナは二階のテラス席に座って本を読んでいた。


「何読んでんの?」


「『秘湯、密室連続殺人事件』だよ」


すごーくベタベタなベタな推理小説っぽいタイトルだな、と思いながら少しを笑み浮かべ一応質問した。


「ミステリーか?」


「うん、そーなの!この人の書くトリックとか凄くてオススメだよ!」


ナナは、目をキラキラさせながら勧めてくる。

俺もミステリーは嫌いじゃないので素直に頷いた。

「んじゃ今度読んでみようかな」

「それがいいと思うよ!」


よほど面白いのか若干食い気味で返事をかえされる。

「ところでさ行きたいところってどこ?」

雑談は程々にして俺はさっきほどのやり取りの続きを聞いた。


「うーんとね、内緒!黙って付いてきてほしい」

ちょっといたずらな顔をしながらこっちを見つめてくる。

ずるいだろその顔。可愛いにきまってるじゃん。

「まぁ、変なところじゃなきゃどこでもいいよ」


「ほんと?じゃあ今から向かうから付いてきて」


そうして俺らは立ち上がり、食堂を後にしナナが案内する場所について行った。


「この森危なくねーか?舗装も中途半端だし」

ナナに素直についていくと大学の近くの森の中に進んでいく。

ウチのキャンパスは都会じゃなくて田舎(文系キャンパスは都会だし!)なので森があることは知っていたが入るのは初めてだった。


「大丈夫、大丈夫、一度来たことあるから!」


ナナは昔からやんちゃで近所どの男子より活発だった。だから、まぁ心配はしてないのだが。


「いつ着くんだよー」

さすがに10分も森を歩けば疲れてくる。


「もうちょっとー!」

あたりもそこそこ暗くなってきてるし、不安になってくる。

そんなことを思ってると大きな木が見えた。

あたりは少し開けていて大きな木だけがやけに目立って見える。

「ここだよ!」

ナナはその大きな木の根元に立ち、手招きをした。

「行きたいところってここなん?」

俺は真っ暗になった辺りを見回しながらナナに尋ねた。

「そーだよ、先輩から聞いたんだけど此処ねパワースポットなんだって!願い事を大切な人と手をつなぎながら言うと叶うらしいよ!」

興奮気味にまるで尻尾を振ってるかのように俺に言ってきた。

「そーなんか、大学の近くにそんなんがあるとはね。」

そんなことを思っているとナナが急に抱きついてきた。

「なんだよ急に」


「手を繋ぐだけじゃなくて、こうやってぎゅーってしたらもっと叶いそうじゃない?」

そう言って抱きしめる腕をさらに強くした。


俺はそんな姿を見て凄く萌えたけど、ちょっとキザっぽく言った。


『そうだな、俺の願いは生まれ変わってもお前の側にいたい。』


その瞬間、辺りが静かになってリーンという鈴の音が聞こえた気がした。


気がしただけだと思う。


「えー、レイくんぽくないー!でも、ありがとう。照れるなぁ」


顔を俺の胸に埋めながらしゃべる


「じゃあもっと照れさせるね、『大好きだよ』」

俺はわざと耳元で言う。


「もう、バカ!」

ナナはそう言って肩を叩いてきた。


「はいはい、空見てみなよ。星が綺麗だぞ」

俺は慰めながら先ほどから綺麗に見えてた星を

2人で見上げることにした。


「知ってるよー今日なんの日か分かってる?」

少し膨れっ面をしながらナナは言う。

「え?、なんの日だっけ?記念日でも誕生日でもないよね?」

俺は必死になんだったかを思い出す。


「七夕だよー!もうー!」


「あぁそうか!忘れてた」


「そんなことだろうと思った、でも。こんなロマンチックな日に2人きりで空を見られて良かった!」


俺らは肩を寄せ合いながらしばらく空を見ていた。


するとナナが待ちきれなくなったのか指を絡ませてきて、

「キスしてほしいな…」

と言いつつ目を閉じた。


俺もしょうがないなと思いつつ顔を近づけると……


辺りが突然強い光に包まれた。慌てて目を開くと地面には白い魔法陣が描かれていた。


「なに……これ!?」

ナナは俺の腕にしがみつく。

「大丈夫か!ナナ!」

俺もナナを話さないように強く抱きしめた。

そしてこの場から離れようと立ち上がった時、声が聞こえた。


『ユウシャハ、フタリ、いらない、ホシイノハ、オンナだけだ。ジャマだ、ドケ。』

その声の方がした方を向くと


胸に激痛が走った。

いや、胸に穴が空いていた。


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

なにこれ。死にたくない、死ぬのおれ?


「レイ!」


ナナが叫んでる。

レイ死んじゃだめ!レイ!!レイぃぃ!!レイ……



その声もナナの姿も全部光の中に消えていく。


「ナナ、だめ…だ、行くな…、消えるな、ナナぁぁぁぁ!」


胸に穴の空いた俺と静けさを残して、魔法陣とナナは、消えた。


そして、俺の意識も消えた。








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