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第1話「名もなき世界」
あたりが暗闇に包まれると煌めく星々が鮮明に浮かび上がる。
…また、光に包まれても、その名残のように、輝く光が空一面に散らばっている。
ここでは闇は恐ろしいものではない。静かで、深く。
包み込むような、穏やかなヴェール。
光もまた、暖かで、煌めく。照らしてくれるような、暖かなものである。
空には、不安定ながらも、煌めく光をまとった無数の星屑が浮かんでいる。
地上には、淡く、ほそぼそと光る、小さく可憐な白い花が群生している。
あるところには、大きく、青々とした大樹が。
あるところには、不確かな光をまとった蝶が、飛び交っている。




